1990 Fiscal Year Annual Research Report
一方向凝固デンドライト樹枝間の融液流動とミクロ偏析
Project/Area Number |
02650493
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
宮田 保教 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (50016177)
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Keywords | 一方向凝固 / デンドライト / 融液流動 / 界面形態 / 自然対流 / 可視化法 / ビスカス・フィンガ- / HeleーShawセル |
Research Abstract |
一方向凝固デンドライト樹枝間の融液流動とミクロ偏析の相関を解明するため、本年度は以下の項目について研究した。 1.ビスカス・フィンガ-・デンドライトによる樹枝の成長機構 HeleーShawセル内のビスカス・フィンガ-は、圧力を温度に置き換えると同形の方程式により支配されている。また、ビスカス・フィンガ-はサイズが大きいことより微細な二次ア-ムの成長機構の解明に適している。HeleーShawセルの天板の一枚にまっすぐな小さな溝をつけたとき、フィンガ-がデンドラ一ト状に成長することを確認した。更に、デンドライト先端成長速度、先端曲率半径を測定し、合金の場合と同様に先端曲率半径は成長速度の0.5乗に比例して減少することを見いだした。このことより、ビスカス・フィンガ-・デンドライトは、二次ア-ム形成機構解明の有効な手段となることが分かった。 2.セル界面におよぼす融液流動の影響 一方向凝固炉を傾け構造が単純なセル界面凝固を実現させ、発生する自然対流の界面形態に及ぼす影響を検討した。その結果、流れは温度場をゆがめ、この温度場によりマクロ界面形態が決定され、成長方向と流れの方向が逆方向となる方向の界面がより速く成長することを見いだした。 3.感熱液晶ビ-ズによる温度場の可視化 融液中の温度分布がもっとも強く界面形態の決定に関与しているが、熱伝対以外の有益な測定方法は少ない。そこで、感熱液晶ビ-ズによる温度場の可視化法を検討し、このカラ-画像のパソコンによる画像処理により、温度分布が測定可能であることを示した。
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