1991 Fiscal Year Annual Research Report
新しい発想に基く希土類金属を添加したULSI電極配線用Al合金の開発に関する研究
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02650498
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
伊藤 太一郎 大阪府立大学, 工学部, 教授 (10081366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤村 紀文 大阪府立大学, 工学部, 助手 (50199361)
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Keywords | 固相反応 / シリサイド / YSi_<2ーX> / エピタキシャル成長 / 電極配線材料 / LSI |
Research Abstract |
希土類金属シリサイドがLSIの電極配線材料として注目されはじめており,基板Siとの相互作用は大変興味深い。とくにYはSi(111)上で固相反応によってミスマッチが〜0%のYSi_<2ーX>がエピタキシャル成長することが知られている。本報告ではSi(100)上のYの固相反応によるシリサイド化について報告する。 Si(100)基板上に真空蒸着によって約100nm厚さのYを成膜し,さらにその上にYの酸化を防止するためにTiNをイオンプレ-ティング法により成膜した。それを300〜900℃の温度範囲でアニ-ルし,透過電子顕微鏡によりシリサイド相を直接観察した。 300℃でアニ-ルすると斜方晶のYSi_<2ーX>が,400℃以上で六方晶のYSi_<2ーX>が出現し,550℃以上では六方晶YSi_<2ーX>のみとなる。六方晶YSi_<2ーX>はX線回折によって(1100)の非常に強い配向を持つことが判明した。YSi_<2ーX>薄膜を観察すると〜200nm程度の小さい領域に分別されており,高倍率で観察すると格子縞が明瞭に見られた。この結果と制限視野回析像から基板SiとYSi_<2ーX>薄膜の間に次の方位関係が存在することを明らかにした。すなわち,(1100)YSi_<2ーX>11(100)Si,〔0002〕YSi_<2ーX>11〔022〕Siとそれを〔1100〕YSi_<2ーX>のまわりに90°回転させた(1100)YSi_<2ーX>11(100)Si,〔0002〕YSi_<2ーX>Siの2種類の方位関係を有する領域の混存する,いわゆるダブル・ドメイン構造をとることを見い出した。基板と薄膜の格子のミスマッチは〔0002〕YSi_<2ーX>と〔022〕Siの間で大きく,これに直交する方向では小さいので,エピタホシャル成長を考える場合格子のミスマッチに依存する弾性歪の異方性を緩和するためにダブル・ドメイン構造をとるものと考え,その形成機構を検討中である。
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[Publications] Y.K.Lee,N.Fujimura K.Higashi,T.Ito,N.Nishida: "A Candidate for Interconnection Material;AlーY Alloy Thin Films." Materials Letters. 10. 344-347 (1991)
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[Publications] Y.K.Lee,N.Fujumura,T.Ito,N.Nishida: "Annealing Behavior of AlーYAlloy Film for Interconnection Condnctor in Microelectronic Devices" J.Vac.Sci.& Tech.B. 9. 2542-2547 (1991)
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[Publications] Y.K.Lee,N,Fujimura,T.Ito: "Epltaxial Growth of Yttrium Silicide,YSi_<2ーX>,on (100)Silicon" Proc.Rare Earth '92. (1992)