1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02650522
|
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
長谷部 光弘 九州工業大学, 工学部, 助教授 (70005552)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 俊雄 九州工業大学, 工学部, 教授 (70039080)
|
Keywords | 状態図 / 遷移金属 / ホウ化物 / デ-タベ-ス / 準安定平衡 |
Research Abstract |
これまで主に大型コンピュ-タを用いて開発が進められて来た状態図デ-タベ-スを,マン・マシンインタフェ-スの点で大型コンピュ-タより格段に優れ,最近急速に発達・普及しているパ-ソナルコンピュ-タ上に作成した。パ-ソナルコンピュ-タは大型コンピュ-タに比べると記憶容量の点では大きく劣るため,取り扱うべき合金系は制限しなければならない。しかし実際の材料の設計・開発では特定の合金系に注目するのがほとんどであるので,パ-ソナルコンピュ-タ上のものは逆に小回りの利くシステムとして期待される。 本研究では上記のような状態図デ-タベ-スの基本システムの開発と共に,合金系としてはアモルファス材料の開発に重要な遷移金属ーホウ素系を取り上げた。特にアモルファス材料の開発にとって不可欠な非平衡状態についての知見をも提供できるように考慮した。本年度およびこれまでの準備期間を含め,CoーNiーB3元系およびこれを構成している3つのCoーB,NiーB,CoーNi各2元系については実験並びに熱力学的解析が終了し,デ-タベ-ス化も完了している。今後はFeーCoーB,FeーNiーB各3元系およびFeーCoーNiーB4元系についてデ-タベ-ス化を進める。また遷移金属ーホウ素系は一般にいずれの2元系でもよく似たホウ化物相が出現することから,各2元素の熱力学的解析が十分であれば3元系以上の多元系についてはこれらのデ-タから,本システムを用いての計算によって十分に精度よく予想されることが,CoーNiーB系の研究から明かとなった。このことから次年度以降には多くの遷移金属ーホウ素2元系の熱力学的解析を行い,デ-タベ-スの充実を図る。
|