1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02650522
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
長谷部 光弘 九州工業大学, 工学部, 助教授 (70005552)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 俊雄 九州工業大学, 工学部, 教授 (70039080)
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Keywords | 状態図 / 遷移金属 / オーウ化物 / データベース / 準安定平衡 |
Research Abstract |
状態図のデータベース化には,(1)状態図を相平衡の熱力学的モデルに基づいて解析し,系の自由エネルギーを記述するのに必要なパラメータを評価し,このパラメータをデータベース化する方法と,(2)状態図の図形そのものをデータベース化する方法の2つが考えられる。 前者の方法は熱力学に基づいているため,2元系や3元系など低次元系のパラメータから4元系,5元系のより高次の合金系の状態図を予測することができる本格的なものである。本研究ではこれまでに実験および熱力学的解析の両方を行ってきたFe‐B,Co‐B,Ni‐B各2元系に加えてさらにV‐B,Cr‐B,Cu‐B各2元系についても熱力学的解析を行い,得られた熱力学的パラメータから本格的状態図データベースTMBを構築した。 このTMBを用いることによって,V,Cr,Fe,Co,Ni.Cuの6種の遷移金属とホウ素からなる6種の2元系,15種の3元系,20種の4元系,15種の5元系,6種の6元系,1つの7元系の合計63種の遷移金属-ホウ素系状態図を予測することが可能となった。 しかしこの本格的データベースを利用するためには,熱力学的専門知識が要求され,誰でもが簡単に使える訳ではない.そこで本研究ではコンピュータの起動から終了までのすべてをマウスのみで操作して,全くの初心者にも簡単に利用できる(2)のタイプの状態図データベースの例として,遷移金属-ホウ素2元系の26種の状態図をデータベース化したものをパーソナルコンピュータ上に作成した。
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