1991 Fiscal Year Annual Research Report
顕微分光法と酵素免疫組織染色法との共用による高感度・高選択性分析法の開発
Project/Area Number |
02650535
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Research Institution | The University of Tokyo, Faculty of Agriculture |
Principal Investigator |
大久保 明 東京大学, 農学部, 助教授 (20111479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 悦郎 東京大学, 農学部, 助手 (10130303)
山崎 素直 東京大学, 農学部, 教授 (00011982)
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Keywords | 顕微分光法 / 酵素免疫組織染色法 / FITC |
Research Abstract |
1.植物細胞質酵素ウレア-ゼの抗体作製 新鮮大豆種子より各種クロマトグラフィ-によりウレア-ゼを精製し、電気泳動的に単一な標品を得た。これをBALB/Cマウスに2週間毎に3回免疫し、常法によりミエロ-マ融合細胞を作製、ELISAにより抗体価を検定しながら高抗体価株を選択し,精製抗体を得た。2種のモノクロ-ナル抗体はともにサブクラスがIgG2aであった。大豆以外にナタマメ、バクテリアのウレア-ゼとの交又性があることがわかった。 2.抗原の固定法の検討 ウレア-ゼは細胞質に可溶化しており,これを抗原性を失わずに固定する方法が確立していない。今回PFA法,PLP法について検討を加え,一応固定できることを確認した。 3.組織染色 大豆子葉切片12,1.で得られた抗体を結合させ,これに2次抗体を結合させた。2次抗体には抗マウスIgGーFITC蛍光標識,または抗マウスIgGービオチンにアルカリホスファタ-ゼ標識ストレプトアビジン結合の酸素標識法による発色法を行った。FITC標識試料は蛍光顕微鏡写真で組織に蛍光が導入されたことを確認したが,バックグラウンドの自然蛍光との判別が必ずしも明瞭ではなかった。 4.顕微分光測定 FITC標識試料について顕微分光測定を行った。測定装置として,フ-リエ変換顕微鏡に高圧HGランプで光源強度を上げ,イメ-ジインテンシファイア付きフォトダイオ-ドアレイ検出器により高感度測定を行った。励起光はフィルタ-カットUバックグラウンドの蛍光による妨害の除去を行ったが、植物体中ではリボフラビン等の自然蛍光体が多く,完全な消去は不可能であった。励起光の異なる蛍光標識化合物を検討している。
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