1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02650661
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野口 宏道 東京大学, 工学部, 助手 (10011058)
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Keywords | アイオネン・ポリマ- / アイオネン・オリゴマ- / ポリカチオン / 高分子電解質 / 交互共重合体 |
Research Abstract |
1.アイオネン交互共重合体2__〜を合成するための出発原料となるα,ωージアミン型オリゴマ-1__〜の合成が可能であることは以前に報告した。本年度は合成,構造決定の面から更に詳細な研究を行い,以前には構造に関して不明確な点のあった1__〜の構造を4DOMHz ^1HNMRの研究により正しいことを明確に示した。R=CH_3,R^1=ー(CH_2)_lー,R^2=ー(CH_2)_mー,ーCH_2CH_2(OCH_2CH_2)_pー,l=2,3,m24,Z=Cl,Brの場合に1__〜を純度よく合成することができた。 2.現在,オリゴマ-1__〜の精製を行い,交互共重合体2__〜を合成するための準備を行っている。1__〜とα,coーシハロゲン化物(ZーR^3ーZ)を反応させる予定であるが,反応が均一に進行するような系を探索している。 3.オリゴマ-1__〜の合成の研究を行っている際に,(CH_3)_2N(CH_2)_lN(CH_3)_2とZCH_2CH_2(OCH_2CH_2)_pZとの1:1付加により,新規なアイオネン・オリゴマ-3__〜を合成することに成功した(R=CH_3,l=2,3,P=1,Z=Cl,Br)。これはアイオネン・ポリマ-の生成における最初の中間体であり,このようなオリゴマ-が単離された最初の例である。3__〜を合成するためには,3__〜が析出し易いような媒体を希釈剤として用いることが必要であった。また,3__〜の溶液を加熱すると,通常の型のアイオネン・ポリマ-が得られた。 4.アイオネン・ポリマ-の性質に関しては,湿度センサ-への応用について既に報告している。2__〜の型の交互重合体についても同様な研究を行う予定であるが,その準備として,従来の諸報告を整理して総説を書き上げた(Chemtechに投稿予定)。 5.3の重要な発見に伴い,他の研究計画は次年度に行うことに変更した。 (Z:ハロゲン)
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Research Products
(1 results)