1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02650663
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Research Institution | Tokohama National University |
Principal Investigator |
友井 正男 横浜国立大学, 工学部, 教授 (20017940)
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Keywords | モノアザテトラエチレングリコ-ル / アルコキシド / ポリマ-固定化ポリエ-テルアミン / 相間移動触媒 / 擬似クリプタンド |
Research Abstract |
1.2ー(2ークロロエトキシ)エタノ-ルとベンジルアミンの反応で得たビスアルキルベンジルアミンの脱ベンジル化により、ビス[2ー(2ーヒドロキシエトキシ)エチル]アミン(モノアザテトラエチレングリコ-ル:ATEG)を合成し、ハロアルキル、トシルオキシアルキルまたはエポキシ基含有の線状および架橋ポリスチレンとの反応で新しいタイプのジオ-ル構造を含むポリマ-固定化ATEGを合成した。 2.1で得た線状のポリマ-固定化ATEGと10%水酸化アルカリ水溶液の反応を2相系(塩化メチレン/水)で行ない、アルコキシドの生成割合とポリマ-構造、特にスペ-サ-の構造との関連を調べた。スペ-サ-中にオキシエチレン型の酸素原子が存在する場合、アルカリ対カチオンに対するこの酸素原子とATEG残基中の酸素ドナ-との協同的配位により擬似クリプタンド構造が形成され、アルコキシドの生成が促進されることが判明した。 3.ポリマ-固定化ATEG存在下で2ーブロモエチルベンゼンと50%水酸化アルカリ水溶液の2相および3相系(ジオキサン/水)での反応(脱離)を行なった。線状の触媒の活性はATEG残基の固定化率(環置換率)とスペ-サ-の構造に依存し、環置換率が低い触媒やスペ-サ-中に酸素ドナ-を含む触媒の活性が大きくなった。架橋型触媒の場合は、試薬や基質の拡散が反応に影響を与えるので環置換率が20ー30%で、適度な触媒の親水性と親油性のバランスを持つものが最大の活性を示した。本研究で得られた新しタイプのジオ-ル型相間移動触媒は、従来の高活性触媒に匹敵する活性を示した。また対応する低分子触媒よりかなり高い活性を示した。
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