1990 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマグラフト法による有機ハロゲン化合物除去膜の開発
Project/Area Number |
02650676
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中尾 真一 東京大学, 工学部, 助教授 (00155665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
都留 稔了 東京大学, 工学部, 助手 (20201642)
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Keywords | プラズマ重合 / グラフト重合 / パ-ベ-パレ-ション法 / トリハロメタン / 膜分離 |
Research Abstract |
1.プラズマグラフト重合法によるフィリング重合膜の作製 常温で有機溶媒に対し膨潤しない高密度ポリエチレン多孔膜にプラズマを照射した後、モノマ-溶液と液相で接触させグラフト重合を行った。反応モノマ-として、メチルアクリレ-ト(MA)、エチルアクリレ-ト(EA)およびブチルアクリレ-ト(BA)を選んだ。モノマ-溶液としてMAについては水溶液、他のモノマ-についてはエマルジョン状態にすることにより、大きい重合速度が得られた。 得られた重合膜の表面組成をFTーIR/ATR法により測定し、グラフト相の形成部は基材内部の孔であることを確認した。即ち、設計指針通りフィリング重合膜(基材孔をグラフト重合相で埋めた膜)を得ることができた。 2.PV法による除去実験 25℃、0.02ー0.13wt%のクロロホルム水溶液を供給液とし、MA、EAおよびBAグラフト重合膜それぞれについてPV法による分離実験を行った。そのポリマ-の疎水性が高く、クロロホルムに対する液解性の高いEAおよびBAを重合した膜は、高いクロロホルム選択性を発現し、EAを重合した膜ではクロロホルムを0.12wt%から9.86wt%まで、BA膜では0.11wt%から33.1wt%まで濃縮し、除去した。透過流束は、どちらの膜もこの供給液濃度範囲において0.1ー0.2kg/m^2hrとなった。EAとBAの分離性能の違いは、そのクロロホルムに対する溶解性の違いによると考えられる。
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Research Products
(1 results)