1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02650678
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
神沢 淳 東京工業大学, 工学部, 教授 (80010908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関口 秀俊 東京工業大学, 工学部, 助手 (50226643)
渡辺 隆行 東京工業大学, 工学部, 助手 (40191770)
本多 卓也 東京工業大学, 工学部, 助教授 (10016595)
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Keywords | フロン / 熱プラズマ / 水素添加 / 酸素添加 / 平衡組成 |
Research Abstract |
平成2年度は理論的考察として厳密な平衡組成の計算を行い、分解生成物の推測を行った。これは熱プラズマが非常に高温のため反応速度が速く平衡状態に達しやすいためである。計算した反応系はCーClーF,CーClーFーH,CーClーFーO,CーClーFーHーOの4種類を考えた。これらはそれぞれフロンのみの分解、水素を添加して分解した場合、酸素を添加した場合、水素と酸素の両方または水を添加した場合に対応する。この際に考慮した化学種は73種である。計算の結果、フロンのみの分解では固定炭素やCF_4などのハロカ-ボンが生成した。水素を添加した場合は固体炭素やHF、HCl、C_2HClなどが生成し、酸素添加の場合はCO、CO_2、COF_2といった物質の生成が見られた。これらいずれの場合も有害物質の生成や固相の析出という、プロセス化するには不利な点が見られた。一方、水素と酸素を添加した場合はFはHFとClはHClとなり、C成分はCOまたはCO_2となって安定に存在した。そして、これらの生成物は処理が簡単なことから、フロンの分解は水素と酸素を同時に添加することが望ましいことが推測された。実験では、DCプラズマジェット(4kw)を用いて水素、酸素とともに規制対象であるフロンー12(R12)の分解を行った。その結果、R12のピ-クはガスクロで検出されず、分解が行われていることが確認された。また煤の生成も見られなかった。しかし、銅製の水冷管の腐食が激しく、今の状態では多量のR12を分解できないと考えられた。また他の有毒な生成物について、ガスクロ以外の方法による検討が必要であると思われた。
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