1990 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界流体を用いた形成ニュ-セラミックスの脱脂技術の開発
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02650692
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
舛岡 弘勝 広島大学, 工学部, 教授 (50034385)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王 寧和 広島大学, 工学部, 助手 (70194058)
滝嶌 繁樹 広島大学, 工学部, 助手 (10188120)
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Keywords | 超臨界流体抽出 / ニュ-セラミックス / バインダ- / 射出成形 / 脱脂 / 溶解度 |
Research Abstract |
平成2年度の研究状況は以下の通りである。 1.低分子バインダ-のみを用いて成形したアルミナ成形体試料からの超臨界流体脱脂実験を行った。バインダ-としてはパラフィンワックス,マイクロクリスタリンワックス,ポリエチレンワックスおよび蜜蝋を用いたが、パラフィンワックスの脱脂率が最も高く、融点が低いものほど脱脂率が上昇することが分かった。このことより、低分子バインダ-として融点320Kのパラフィンワックスを選定した。 2.パラフィンワックス,ステアリン酸および熱可塑性樹脂からなる混合バインダ-を用いてアルミナ成形体試料を作成し、超臨界二酸化炭素による脱脂実験を行った。その結果、融点およびガラス転移点が比較的低い熱可塑性樹脂(ポリエチレンおよびポリプロピレン)を用いた試料では欠陥のない脱脂体が得られた。また、脱脂セルの中に活性炭を入れることによって抽出されたバインダ-が活性炭に吸着し、超臨界流体相中のバインダ-濃度が低く保たれるため、超臨界流体を流通させなくても高い脱脂速度が得られることが判明した。 3.備品で購入した偏光顕微鏡を用いて高分子バインダ-同士および高分子バインダ-とパラフィンワックスとの相溶性を温度25〜150℃,大気圧下で観察した。その結果、ポリエチレンとパラフィンワックスは高温下では良好に溶解したが、高分子バインダ-同士はほとんど溶解しなかった。バインダ-分子は均一に混合することが望ましいので、高分子バインダ-は一種類のみを用いるのが良いと思われる。 平成3年度ではバインダ-の物性(相溶性,溶融粘度等)および実験条件と実験結果(脱脂率,脱脂体の健全性,焼成体の強度等)の関係について詳細な検討を行う予定である。
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