1990 Fiscal Year Annual Research Report
ダイズにおけるピリミジンダイマ-の光回復酵素遺伝子のクロ-ニングと構造解析
Project/Area Number |
02660005
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
池田 滋 香川大学, 農学部, 助手 (90151290)
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Keywords | ピリミジンダイマ- / 光回復酵素 / クロ-ニング / Glycine max L. / cDNAライブラリ- |
Research Abstract |
1.光回復能を有するダイズ品種の緑葉より全RNAを抽出し,オリゴdTセルロ-スカラムによりpoly(A)^+RNAを調製した。それを鋳型にcDNAを合成し,常法にしたがってλgt11ファ-ジベクタ-にパッケ-ジングしてcDNAライブラリ-を作製した。 2.酵母光回復酵素遺伝子から作製したセンスおよびアンチセンスプライマ-を用いてダイズ緑葉cDNAに対してPCR法を適用し,酵母光回復酵素遺伝子との相同性の高いDNA配列を予め増幅した後,λgt10ファ-ジベクタ-にパッケ-ジングして“enriched"cDNAライブラリ-を作製した。現在,光回復欠損酵母を用いてこのcDNAライブラリ-の検索を行っている。 3.光回復能を有するダイズ品種の緑葉からの粗抽出液を硫安沈殿したところ,光回復酵素活性の精製ファクタ-は約10倍に高められた。さらにSephadexGー100およびリン酸カルシウムゲルによる精製を行ったところ,精製ファクタ-はそれぞれ約30および300倍に高められた。精製過程の各分画の光回復酵素活性は,光回復能を欠くインフルエンザ菌(ストレプトマイシン感受性)のストレプトマイシン抵抗性への形質転換頻度の測定により定量した。さらに精製を進めるために,現在,イオン交換高速液体クロマトグラフィ-による分離精製条件を検討中である。 4.光回後能の異なるダイズ品種から抽出したDNAに対して,先述のプライマ-を用いたPCR法を適用して,品種間でPCR産物の比較を行ったところ,回復能の高い品種と低い品種の間で明瞭な差異が認められた。
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