1991 Fiscal Year Annual Research Report
園芸作物における光合成産物の果実への転流並びに代謝に関する研究
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02660021
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
元村 佳恵 東北大学, 農学部, 助手 (50005609)
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Keywords | ブドウ / メロン / セイヨウナシ / 光合成産物の転流 / 光合成産物の転流経路 / 転流物質の代謝 |
Research Abstract |
1、ブドウの結果枝における光合成産物の葉から果房への取り込みにおける葉序列の影響についての研究の一環として、果房内の個々の果粒への取り込みにおける葉序列の影響を検討した。まずブドウの果房には多くの果粒が着生しているので、'デラウェア'の果房の果軸からの分枝の序列を調査したところ、1/2と1/4の繰り返しであるが右回りと左右りがあると考えられること、外観上ほぼ4列に並んでいることが明らかにされた。結果枝上の単葉に ^<14>CO_2を施与して光合成させ、個々の果粒に取り込まれた ^<14>Cを測定し、果房の各分枝上の位置との関係を調査したところ、1枚の葉から転流した ^<14>Cは、果房内では主として隣接する2列の分枝上の果粒に取り込まれることから、果房内での光合成産物の分配にも葉序列及び分枝の序列の影響があることが明らかにされた。 2、ブドウ品種'デラウェア'と'コンコ-ド'の満開後2ー3週間の結果枝を用いて、単葉に ^<14>CO_2を施与して光合成させ、葉から果房に至る光合成産物の転流経路にあたる組織を採取し、各糖区分への ^<14>Cの分配を調査したところ、'デラウェア'の葉柄や茎ではsucroseは約26%以下であったが、'コンコ-ド'では約58ー64%に達した。しかし、果軸及び果実では両品種ともsucrose区分の ^<14>Cは7%以下であった。以上のことから、一次転流物質には品種間差があり、必ずしもsucroseとは限らないこと、及び上記の2品種では茎から果軸へ移行する間にsucroseは分解されて単糖類になる可能性が示唆された。 3、セイヨウナシ'ラ・フランス'の収穫適期の判定と予測を目的として、簡易指標の作成を模索した結果、果実断面のヨ-ド・デンプン反応の濃度と色調及びその消失速度が果実の収穫適期を判定する指標として利用が可能であると考えられた。今後は果実の成熟生理についての基礎的な研究と具体的な指標の作成が必要である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 元村 佳恵: "セイヨウナシ'ラ・フランス'の果肉のデンプン含量とヨ-ド反応の呈色" 園芸学会雑誌. 60別1. 102-103 (1991)
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[Publications] 元村 佳恵: "ブドウ'コンコ-ド'と'デラウェア'の結果枝におけるスクロ-スの分解" 園芸学会雑誌. 60別2. 70-71 (1991)
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[Publications] 元村 佳恵: "ブドウ果軸上の分枝の配列と果粒への光合成産物の取り込みに及ぼす葉位の影響" 園芸学会雑誌. 61別1. (1992)
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[Publications] Motomura、Y.: "14CーAssimilate partitioning in grapevine shoots.II.Effects of shoot pinching,girdling of shoot and leafーhalving on assimilate partitioning from leaves into clusters." Amer.J.Enol.Vitic.,. (1992)