1990 Fiscal Year Annual Research Report
花バスの観賞的利用を高めるための栽培管理技術の開発
Project/Area Number |
02660026
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡辺 達三 東京大学, 農学部, 助教授 (90073220)
|
Keywords | 花バス / 観賞的利用 / 栽培管理技術 |
Research Abstract |
スイレンと並び称される代表的な水生植物である花バスは観賞的価値が高いが,1)家庭などで水鉢(容器)を用いる場合,かなり大型なものが必要とみられていること,2)開花期が夏季に限られていること,3)開花の時間が早朝などに限られていること等の理由で敬遠され,その花の美しさの割に普及していないのが現状である。 本研究はこれら制約条件について実験を行い,それをある程度のりこえていくための栽培管理上の知見を得ようとするものである。本年度得られた成果は次のようである。 1.蓮根,草丈,花の大きさ等を勘案し数品種を選び,その蓮根を何段階かの大きさの栽培容器に植えつけ,生育状況におけるそれらの差異を観察し一定度の成果が得られた。なお,本実験は継続中である。 2.開花抑制および促成処理による通年開花のための実験を行い一定度の成果が得られた。すなわち,抑制処理では,春期に蓮根を冷蔵庫で保冷し蓮根の発芽を抑制し,植え付けることにより,開花時期を通常より2ケ月程度遅らせることができた。また,促成処理では,秋〜冬期に水温・気温を上げ,人工照明により照明時間を長くし蓮根からの芽や茎葉の生長を促すことにより,2月の時点で花蕾を出現させるにいたっている(通常の場合より4ケ月程度はやい)。 3.一日における開花の時間・リズムは,主として,光条件によって支配されると考えられるが,ビデオカメラにより自然的条件下における当該現象についての把握を行っている。人工照明等による光条件の制御による開花制御については,なお,実験継続中である。
|
Research Products
(2 results)