1990 Fiscal Year Annual Research Report
非放射性核酸プロ-ブを用いたPotyvirusグル-プウイルスの特異的検出
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02660043
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
奥田 誠一 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (90091941)
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Keywords | ウイルスRNAーcDNAクロ-ニング / ウイルス系統分類 / フォトビオチン標識プロ-ブ |
Research Abstract |
Potyvirusグル-プウイルスとその系統について、的確でかつ正確な分類・同定を行なう目的で、カブモザイクウイルス(TuMV)とインゲンマメつる枯れ病病原ウイルスを用いて以下の結果を得た。TuMVの3系統(ダイコンモザイク系、ハクサイえそ系、キャベツ黒点輪紋系)について諸性状を比較した結果、キャベツ系は他の2者と、とくに病原性の点で、顕著な相違がみられた。ハクサイ系統のゲノムRNAの90%以上をカバ-するcDNAクロ-ンを得たが、3系統のクロ-ニングを引き続き行なって遺伝子解析を行なうとともに、キャベツ系の抗血清を作成することに重点を置いて進めている。インゲンマメにつる枯れ病を起こすウイルスは、従来インゲンマメ黄斑モザイクウイルスのとくにえそ系統であるとされてきたが、病原性、外被タンパク質の性状、血清反応などからクロ-バイエロ-ベインウイルスと同定した。本ウイルスRNAに対するcDNAのクロ-ニングを行ない、外被タンパク質をコ-ドする領域を含む計約9,000bpのクロ-ンを得、制限酵素地図を作成した。このクロ-ンをフォトビオチンで標識したものをプロ-ブとすると、ドットブロットハイブリダイゼ-ションで、感染植物葉から抽出した粗核酸と高感度に反応することがわかった。
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