1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02660046
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
岩渕 喜久男 東京農工大学, 農学部, 助手 (00203399)
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Keywords | 多胚生殖 / 寄生蜂 / 胚子培養 |
Research Abstract |
1.寄生蜂2細胞期胚子の培養 昨年度開発した修正MGMー450培地を用い、キンウワバトビコバチ2細胞期胚子の培養、特にpolygerm形成における昆虫ホルモンの添加効果について検討した。juvenile hormone(JH),20ーhydroxyecdysone(20ーHE)を1ー3ug/mlの範囲で培地に添加し個別に調べた結果、JHを添加した場合には桑実胚形成後、培養3ー6日目にpolygermの形成(20ー30%)が見られたが、20ーHEにはこのような効果は認められなかった。JHの種類としてはJHIが最も効果があり、JH IIとJH IIIでは若千劣った。次にJH IIIを含む修正MGMー450培地を用い、アミノ酸組成について検討した。つまり、培地のアミノ酸を、他の昆虫細胞培養用培地のアミノ酸で置き換え、比較した。アミノ酸組成としては、Mー20,Schneider,Shield&Sang,IPL52の各培地のアミノ酸について検討した。MGMのアミノ酸の場合には100%が桑実胚を形成し、88%がpolygermに至ったが、それ以外のアミノ酸組成では桑実胚形成率には違いはないものの、polygerm形成率は明らかに低下した。さらに牛胎児血清の添加効果についても検討した結果、2%または10%の添加によりpolygerm形成率は約1.5倍向上した。 2.桑実胚および成熟多胚子の培養 修正MGMー450培地とMGMー450培地の2種類の培地を用いて検討した結果、桑実胚はいずれの培地でも培養2日目までに80ー90%がpolygermを形成した。一方、終齢2日目に寄主により取り出した胚子についてはMGMー450培地での培養で孵化が見られ、孵化した幼虫は1週間以上培地中で生存した。
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[Publications] Iwabuchi,K.: "Early embryonic development of a polyembiyonic wasp,Litomastix maculataIshii,invivo and in vitro." Applied Entomology and Zoology. 26. 563-570 (1991)