1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02660110
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉村 悦郎 東京大学, 農学部, 助手 (10130303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大久保 明 東京大学, 農学部, 助手 (20111479)
山崎 素直 東京大学, 農学部, 助教授 (00011982)
戸田 昭三 東京大学, 農学部, 教授 (40011845)
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Keywords | カドミウム / 分裂酵母 / ファイトケラチン / カディスチン |
Research Abstract |
1.PCの高感度分析法の開発 PCの分析は試料をODSカラムによるHPLCで分離した後、5,5'ーdithiobis(2ーnitrobenzoic acid)でポストラベルし412nmの吸収で検出する方式で行った.種々の条件を検討した結果,分離溶媒には6%CH_3CN,0.1%TFAが,また発色剤は200mM Tris/HCl(pH8.0)溶液とするのが最適であった.これにより,グルタチオン,(γーGluーCys)_2ーGly (PC_2),(γーGluーCys)_2ーGly (PC_3)の分析が1試料あたり15分程度で可能となった.また,分析感度も実際の試料に十分適用できるものであった. 2.PC関連物質の経時変化 Schizo.pombeにCdを添加して培養したときの合成されるPC関連物質の経時変化を測定した.培養初期1から2時間)ではPC_2が増加し,その後PC_3の増加に同調してPC_2の減少が認められた.従って,PC_2はグルタチオンあるいはγーGluーCysを基質としていること,ならびにPC_3はPC_2を基質としていることが明らかとなった. 3.PC合成酵素の探索 Schizo.pombeの細胞をスフェロプラスト化した後粉砕し,粗抽出液を得た.これにグルタチオンとCdを加え,インキュベ-ションした後,生じるPCを測定した.その結果,Cdを添加した場合,PCが生成し,2時間程度まで比例的な増加が認められた.また,この測定で,PCからGlyの欠落したものの生成が培養の後期に認められた.これらはPCにグリシンカルボキシペプチダゼ-が作用して生成するものと考えられた.
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