1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02660180
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Research Institution | University of Ryukyus |
Principal Investigator |
金城 一彦 琉球大学, 農学部, 助手 (10167380)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
屋我 嗣良 琉球大学, 農学部, 教授 (70045110)
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Keywords | シロアリタケ / オオシロアリタケ / タイワンシロアリ |
Research Abstract |
平成3年の5月中旬から6月の間に,前年にシロアリタケの発生が確認された西表島(船浦),石垣島(バンナ,石垣市,真栄里),沖縄本島(首里)でシロアリタケの調査を行ったが,干魃のために,西表島以外ではシロアリタケを発見することはできなかった。西表島ではこれまでシロアリタケの発生が確認されていない古見,浦内川の国立公園内でシロアリタケ(虫,ナメクジに食害され,完全な形のキノコではない)を採集し,子実体の形態的特徴,シロアリの確認,純粋分離を試みた。 子実体の形態的特徴は,シロアリタケ特有の市女笠状で,平成2年度に他の場所で採集したキノコと同様であり,純粋分離した菌糸の生長も同様な傾向を示し,これまでに採集したシロアリタケは同種であると推定された。 平成2,3年に分離した菌糸を用いて各種培地(天然培地11種,合成培地10種),温度による菌糸生長を検討した。合成培地より天然培地での生長が優れ,天然培地の中でも特にマツタケの培地としてよく用いられる浜田培地での生長が優れていた。25,30℃で各菌糸の生長を検討したが,大きな差は認められなかった。さらに,菌糸生長を促進する目的で,タイワンシロアリの職蟻をつぶして,その煮汁やシロアリの巣の熱水抽出物を浜田培地に添加して菌糸の生長を検討したが,いずれの添加物も効果がなかった。木粉培地(ハンノキと米糠を添加,含水率70%)に菌糸を植菌したが,菌糸の生長は著しく劣っていた。
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