1990 Fiscal Year Annual Research Report
レ-ザ光ファイバ-利用による赤潮プランクトンの検出とその解析手法
Project/Area Number |
02660204
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
津田 良平 近畿大学, 農学部, 教授 (30088182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊谷 道夫 滋賀県, 琵琶湖研究所, 主任研究員
後藤 敏一 近畿大学, 教養部, 助教授 (60153764)
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Keywords | レ-ザ / 光ファイバ- / 赤潮プランクトン / Uroglena Americana / 琵琶湖 |
Research Abstract |
レ-ザ光ファイバ-技術を使った微粒子蛍光測定装置(以下,本装置という)を使って,赤潮発生時における赤潮プランクトン,U.americanaの検出を試みた。赤潮状態にある湖水を採出して,本装置を使い粒径解析を行った結果,特定の粒径に粒子カウント数の最大値が出現した。その粒径サイズは,8μm〜10μmに集中した。この粒径に相当する優占種は,顕微鏡で観察できなかったが,詳細に検討した結果,この小型粒子は,U.americanaの群体がくずれて,数細胞に細片していることが確認された。また,大型粒子側にも,粒子数の極大値が出現していたが,このピ-クは,U.americanaにaの群体を検出したことが,顕微鏡の観察で確認された。本装置の検出群を通過する植物プランクトンは,その大きさに対応した粒径を大概計数していることが確認されたが,群体のくずれが,物理的な原因によるものか,本種の生理状態に因るものなのか,これが明らかにできれば,U.americanaの検出精度を高めることができると確信できるもので,今後の研究課題となるであろう。本装置を使った今後の展開として,本装置の利点である短時間で植物プランクトンの粒径別粒子数の計測結果から,現場のクロロフィル蛍光量が得られる。この情報から,広い範囲の面的なクロロフィル濃度の把握ができる可能性を有していることから,今後は,別の研究方向にも利用できるものと考えられる。
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