1990 Fiscal Year Annual Research Report
水文水利総合モデルによる流域水環境の評価に関する研究
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02660235
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
渡邉 紹裕 京都大学, 農学部, 助教授 (50175105)
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| Keywords | 流域水管理 / 複合タンクモデル / 水文水利総合モデル / 山地流出量 / 水田用水取水量 |
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| Research Abstract |
農業用排水の需給分析を主目的に従来より開発・運用されてきた「複合タンクモデル」を改良修正し,流域の水循環構造をより現実的に再現評価するモデル(水文水利総合モデル)の開発を進めた。
事例流域として,琵琶湖水系野洲川を選定した。踏査及び既存資料から,流域を50ブロックに分割して,水系ブロック構造を定めた。また,流域の水文気象資料(降雨量,蒸発量,流出量)ならびに農業水利資料(水利施設諸元,用水取水量,需要産)を収集・整理し,水系モデル内に取込んだ。
こうして改良開発した「総合モデル」をとりあえず運用して,流域の農業用水を中心とする利水と河川流況との関係を分析して,用水需給の状況を時間的・空間的に考察した。また,農地や気象条件が変化した場合の,これらの状況変化を予測した。こうしたモデルの運用により,その有効性が確認されるとともに,水管理のモデリング,結果の検証方法についての課題も整理された。
モデルの改良と併せて,モデル構造や結果に大きな影響を及ぼす山地流出量の推定精度向上のため,電子記録式の水位・雨量計を導入して,山地流出量の実測を行い,また,他の山地流出量記録の解析を行った。さらに,田用水需要量ならびに排水量の推定ル-チンの精度向上のために,安定した水源を有する地区の取水記録を用いて,その推定モデルの改良・開発を行った。
以上のように,平成2年度は,「水文水利総合モデル」の基礎となる部分の構築・改良を行い,モデル全体の運用有効性と改良の課題整理を進めた。
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Research Products
(1 results)
