1991 Fiscal Year Annual Research Report
脱穀理論の構築とこれに基づく新型脱穀法に関する研究
Project/Area Number |
02660251
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
梅田 幹雄 京都大学, 農学部, 講師 (60201357)
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Keywords | 投げ込み式脱穀機 / 穂先供給式脱穀機 / 円盤型脱穀機 / 対象作物の動理特性 / 伝達マトリクス法 / 遂次積分法 / 線形偏差解析法 / 過渡応答解析 |
Research Abstract |
脱穀機には欧米で用いられる投げ込み式の脱穀機と日本で発達した脱粒難の稲に最適な穂先供給式の脱穀機がある。投げ込み式脱穀機と比較して,穂先供給式は動力消費が少なく,脱穀品質は優れているが,稲以外の作物への適用性が乏しく,大型化しにくいことが欠点である。本研究は穂先供給式脱穀機の欠点を改善し,汎用性があり,しかも動力消費の少ない脱穀法の開発を目的として,平成2年度に制御に適した脱穀機を構想し,これの実現に必要な事項を確認するための円盤型脱穀機を試作し脱穀理論の確認実験を行った。 制御を行うことを前提とした脱穀機の具現化のためには,対象作物の物理特性をこれまで以上に正確に把握する必要がある。稲の穂先は多数に分岐した柔らかな枝梗に質量のある穀粒がついた形状をしている。このため,分岐系の振動解析に適した伝達マトリクス法による振動解析プログラムを開発し,稲の穂先の振動解析を行い,電子油圧サ-ボ加振機を用いて確認実験を行った。また,稲はこぎ室内でこぎ歯から衝撃作用を受けるため,こぎ室内でのこぎ歯の作用による稲の応答は過渡応答となるが,伝達マトリクス法は一般に過渡応答解析が困難である。本研究では有限要素法に用いられ慣性項に逐次積分法を適用することにより伝達マトリクス法過渡応答解析を可能にした。また,稲の質量や茎の剛性のばらつきのため振動特性が変化することが予想されるが,線形偏差解析法により質量のばらつきにたいする振動特性への影響を解析した。さらに,麦について振動特性を実測して,線形偏差解析法にて茎の剛性のばらつきによる振動特性に及ぼす影響量を解析した。この結果と平成2年度に試作した円盤型脱穀機にて得られたデ-タを基に,稲と麦の物理特性の相違による脱穀時の挙動の現象に違いを考察し,頭書の目的を達成するための知見を得た。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 並河 清,梅田 幹雄,村主 勝彦,原野 稔: "円盤型脱穀機の模型実験" 農業機械学会関西支部報. 70. 5-6 (1991)
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[Publications] 梅田 幹雄: "模型実験機による稲の脱穀実験" 農業機械学会誌.
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[Publications] 梅田 幹雄,友光 秀一 河並 清: "多分岐系を有する植物体の振動解析" 農業機械学会関西支部報. 71. 49-52 (1992)