1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02660256
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
安部 武美 愛媛大学, 農学部, 教授 (40036299)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
疋田 慶夫 愛媛大学, 農学部, 助手 (50127908)
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Keywords | 穀物乾燥機 / 食味計 / 生籾 / 遊離脂肪酸 / 発芽率 / 品質向上 |
Research Abstract |
米の食味評価の方法に食味計と称して、玄米または白米について、近赤外線分光分析計を用い、化学的成分の計測を行って判定する計測器が開発されている。そこで、各種の乾燥条件で乾燥を行い、良味計による評価を主に品質向上のために乾燥機の改良すべき点を検討した。 1.乾燥機 容量1kgfで乾燥条件(風温、湿度、風量)を設定できる通風乾燥機を3基試作して実験に供試した。 2.実験方法 テンパリング乾燥を模擬するため、5分間通風乾燥した後、ポリエチレン袋にいれ、35℃と25℃の恒温室で45分間テンパリングを行い、この操作を繰り返して、15%まで乾燥させた。風量の測定は微風速計とオリフィスメ-タによった。装置内の各部における風温は熱電対をグリ-ンキットに、さらにパソコンからxyプロッタに接続して、逐次、実験中に観察記録できるようにした。また低温除湿乾燥法が注目されている中で、装置の入り口に除湿冷温風機を取付け、品質に与える影響をみた。 3.結果 乾燥能率を検討するため、uゲ-ジ変換器を用いて、薄層乾燥における乾燥速度定数を求めたところ、乾燥特性曲線は、籾がら乾燥支配期間、玄米乾燥支配期間(減率1段、減率2段)の3ステ-ジから成ることを見いだした。この結果を利用して、循環式テンパリング乾燥機をモデルとしてシミュレ-ションを行い、さらに実際に乾燥試験を実施して、乾燥速度定数の妥当なことを確かめた。 籾の品質改善のための試験として、食味計、遊離脂肪酸、発芽率、胴割れ等の結果から、現在普及している循環式テンパリング乾燥機の改良点について、つぎのようなことがわかった。すなわち、風量の増加、1回あたりの乾燥室滞留時間の増加、テンパリングタンク内の冷却化の工夫の3点である。
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[Publications] 安部 武美: "食味保持を目的とした乾燥法改善に関する研究" 農業機械学会年次大会講演要旨. 第49回. 419-420 (1990)
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[Publications] 安部 武美: "食味改善を目的とした生籾の乾燥法" 農業機械学会年次大会講演要旨. 第50回. (1991)
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[Publications] Takemi ABE: "Quality Evaluation of Artificially Dried Rise by Tastemeter" Proceedings of the IFAC/ISHS. (1991)