1991 Fiscal Year Annual Research Report
群飼子豚の個体別エネルギ-消費量とエネルギ-収支に関する検討
Project/Area Number |
02660280
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山本 禎紀 広島大学, 生物生産学部・生物生産学科, 教授 (20034449)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 敏男 広島大学, 生物生産学部・生物生産学科, 教授 (30034458)
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Keywords | 熱産生量 / 育成豚 / 飼料摂取レベル / 環境温度 / 横臥行動 / 心拍数 / 群飼 / 単飼 |
Research Abstract |
熱産生量(HP)と心拍数(HR)との間には、各飼料摂取レベル、各環境温度において、有意な相関が得られた(r=0.81〜0.95^<**>)。回帰係数の傾きには、飼料摂取レベルの違いによる差は認められなかった。飼料摂取レベル(維持ME418KJ/Kg^<0.75>日に対する割合、X)と一日の起立行動割合(T%)との関係式はY=28.9ー6.7X(r=0.80^<**>,n=24,PE=±4.2)と摂取レベルが高い程、起立割合が減少した。1時間あたりの平均熱産生量(HP;KJ/Kg^<0.75>時)を目的変数とし、飼料摂取レベル(M)、1時間あたりの起立時間(S;分/時間)、給餌からの経過時間(T;時間)および午前(P=O)と午後(P=1)を説明変数として、重回帰分散分析を行った結果、以下の重回帰式が得られた。23℃時 HP=11.74+6.52M+0.24Sー0.33+0.99P(R=0.85^<**>,n=288,PE=11.6%) 31℃時 HP=13.03+4.26M+O.23S-0.30T+0.95P(R=0.87^<**>,n=288,PE=10.2%) 起立時間(S)の偏回帰係数は0.24で、1時間起立したと仮定した場合のHPの増加量は12.6〜14.4kJ/Kg^<0.75>と計算された。一日のHPの内、起立行動に費したエネルギ-の割合は5.0〜15.8%で飼料摂取レベルが高いほど少なくなった。単飼時におけるHPは31℃(高温区)において518KJ/Kg^<0.75>日、23℃(適温区)576KJ、15℃(低温区)では926KJ/Kg^<0.75>日の環境温度の低下に伴い有意に減少した。一日の横臥時間の割合は、各温度区でそれぞれ89、73%と環境温度の低下に伴い減少した。高温区における単飼時と複飼時のHPは、それぞれ518KJ/Kg^<0.75>日および497KJ/Kg^<0.75>日の単飼時が有意に高く、一日の横臥時間の割合は単飼時複飼時共85〜89%であった。低温区におけるHPは926KJおよび744KJ/Kg^<0.75>日の単飼時が高く、横臥時間も単飼時73%、複飼時81%と単飼時が短かかった。
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[Publications] 伊藤 敏男,富士原 啓祐,山本 禎紀: "肉豚の熱産生量と心拍数の変化およぼす行動と飼料摂取レベルの影響" 日本家畜管理研究会誌.
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[Publications] 伊藤 敏男,富士原 啓祐,山本 禎紀: "豚の行動と熱産生量との関係の解析" 日本家畜管理研究会誌.