1990 Fiscal Year Annual Research Report
電気刺激による食肉の低分子画分と核酸関連物質の消長
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02660289
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
三上 正幸 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (40003107)
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Keywords | 電気刺激 / 筋漿タンパク質 / ペプチド / アミノ酸 / 核酸関連物質 / カテプシン / カルパイン |
Research Abstract |
電気刺激は死後硬直を短時間に終らせ、肉質等の熟成・軟化などに有効といわれ、これにはタンパク質分解活性の高いことが考えられる。 1、本研究の高速液体クロマトグラフィ-により分析で、電気刺激したものは対照区によりも、筋漿タンパク質の分解の程度が強く、高分子の3つピ-クは減少し、低分子のミオグロビンの分子量である1.7万付近のものが増加した。ペプチド画分のピ-クを見ると、電気刺激をしたものではタンパン質の分解により、高分子のペプチドおよび低分子のペプチド(オリドペプチド)の割合が増加し、特に味や風味に関する低分子のペプチドが多かった。2、肉のタンパク質分解に関与するカテプシンBおよびL活性やカルパイン活性について調べてみると、電気刺激したものではカテプシン活性は対照区よりもいくぶん高かった。また肉ホモジネ-トにカルシウムを添加してカルパイン活性を調べて見ると、電気刺激をしたものは高い傾向にあった。二つの酵素を阻害するロイペプチンを肉ホモジネ-トに添加してもペプチド及びアミノ酸量はかなり増加するので、これらの酵素以外にも食肉のタンパク質分解に関与しているものの存在が考えられた。 3、電気刺激はまたATPを早期に分解するので、核酸関連物質、特に旨味に関与するイノシン酸含量について分析した。その結果と殺2日目の場合には対照区とくらべて差は見られなかったが、5日目以降21日目まで電気刺激したものは対照区よりも高い値で、両者間に0.6ー1.0μmoles/gの差があった。 食肉の呈味性に関与する成分として、遊離アミノ酸、ペプチドおよびイノシン酸などがあるが、電気刺激したものはこれらの含量は高く、食肉の熟成・軟化に有効に作用している事が確認された。
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Research Products
(1 results)