1990 Fiscal Year Annual Research Report
乳牛の起立不能症の病因と予防・治療ーとくに腸管粘膜レセプタ-の面からー
Project/Area Number |
02660324
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
内藤 善久 岩手大学, 農学部, 助教授 (40003785)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 れえ子 岩手大学, 農学部, 助手 (80142892)
村上 大蔵 岩手大学, 農学部, 教授 (00003731)
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Keywords | 乳牛 / 起立不能症 / 腸管1,25(OH)_2Dレセプタ- / Ca代謝 / オステオカルシン / PTH / 1,25(OH)_2D |
Research Abstract |
目的 1990年Goffらはラットを用いた低Ca飼料給与群において血中1,25(OH)_2D(内因性)濃度は上昇するが、腸管1,25(OH)_2レセプタ-は増加しなかったと報告した。一方Naitoらは乳牛を用いて、薬剤として投与された1,25(OH)_2D_3(外因性)は明らかに腸管1,25(OH)_2Dレセプタ-を増加させると報告している。これらの報告は腸管1,25(OH)_2Dレセプタ-の生成には1,25(OH)_2Dだけではなく、PTHも介在していることを示唆している。よって、本研究では乳牛にPTHと1,25(OH)_2D_3とをそれぞれ投与(外因性)し、それらによる腸管粘膜1,25(OH)_2Dレセプタ-濃度生成の違いを明らかにすると共に、骨吸収の指標である血中オステオカルシン(OC)濃度についても検討し、もって起立不能症の予防対策を飼料面から追究するための基礎的研究とする。方法 1.動物:ジャ-ジ種非妊娠、非泌乳牛7頭である。2.薬剤の投与方法と量:(1)PTHは15mg/頭を8時間毎に1日3回、4日間筋肉投与した。(2)1,25(OH)_2D_3は15μg/頭を8時間毎に1日3回、4日間筋肉投与した。3.採材方法:薬剤の投与前2回と投与中2回及び投与後2回に分けて採材した。4.測定項目:直腸粘膜1,25(OH)_2Dレセプタ-濃度、血中のOC濃度、1,25(OH)_2D、PTH、Ca、及びPi濃度である。結果:1.PTH群及び1,25(OH)_2D_3群における直腸粘膜1,25(OH)_2Dレセプタ-は、PTH群では投与中及び後においても著変を示さなかったが、1,25(OH)_2D_3群では投与後に増加する傾向にあった。2.血中OC濃度はいずれの群も投与後に増加する傾向にあった。3.血漿Ca濃度は、PTH群では投与中に、1,25(OH)_2D_3群では投与後に増加した。以上から、薬剤として投与されたPTHが腸管1,25(OH)_2Dレセプタ-を増加させる可能性は少ないものと考えられるが、なお現在、血漿PTHと1,25(OH)_2D濃度を測定中のため、それらの結果を得た後にさらに考察を加える。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Naito,Y.: "Plasma osteocalcin in Preparturient and Postparturient Cows:Correlation with plasma1,25ーdihydroxyvitaminD,Calcium,and inorganic phosphorus" J.Dairy Sci. 73. 3481-3484 (1990)