1990 Fiscal Year Annual Research Report
レセプタ-からみた脳内各種ニュ-ロン系相互の総合機構に関する研究
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02670027
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
野村 貴子 岡山大学, 医学部, 助手 (20116437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水川 公直 岡山大学, 医学部, 講師 (40137154)
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Keywords | レセプタ- / オ-トラジオグラフィ-法 / ヘミ・パ-キンソン病モデル / ド-パミン レセプタ- |
Research Abstract |
各種脳内レセプタ-の分布についてin vitroオ-トラジオグラフィ-法を利用して検索する最も適当な方法を見いだした。 これらの基礎的実験を基に、まず脳内ニュ-ロン系の代表的な系として黒質線状体のド-バミン系について検討した。具体的には、ごく少量の6ーOHDAを黒質に投与して、臨床的にも病態的にも最もよく解明されているヘミ-パ-キンソン病の病態モデルを作成した。その実験モデルの線状体における各種神経系のニュ-ロンのレセプタ-の動態について、マクロ-オ-トラジオグラフィ-法を利用して検索した。 ムスカリン性コリンレセプタ-については3HでラベルしたQNB、ド-パミン系についてはD1レセプタ-を3HでラベルしたSCHー23390、D2レセプタ-には3HでラベルしたSpiperone、またド-パミンーアップテ-クサイトを3HでラベルされたMazindolをそれぞれ利用して特異的なレセプタ-ーオ-トラジオグラムを得た。その結果ヘミ-パ-キンソン病モデル動物の線状体において、ムスカリン性コリンレセプタ-には大きな変化は認められなかった。しかしながら、ド-パミン系レセプタ-についてはアップ-レギュレ-ションが認められた。また、このヘミ-パ-キンソン病モデルの線状体におけるド-パミンーアップテ-クサイトは全く消失していた。 つぎの段階では、コリン系ニュ-ロンやセロトニン系ニュ-ロンについて検索する予定である。
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[Publications] Mizukawa,K.et al.,: "Alterations of protein kinase C in rat brain by intraventricular administration of thyrotropin releasing hormone(TRH):quantitative investigation by in vitro macroーautoradiography" Neurosciences. 16. 353-358 (1990)
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[Publications] Mizukawa,k.,et al.,: "UItrastructural changes of the substantia nigra,ventral tegmental area and striatum in 1ーmethylー4ー1,2,3,6ーtetrahydropyridine(MPTP)ーtreated mice" Research Communi.in Chem Pathology and Pharmaco.,. 67. 307-320 (1990)
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[Publications] 小川 紀雄他: "〔脳と運動のレセプタ-〕 ジスキネジァ・モデルにおける脳内神経伝達機構の異常" 平凡社, 242(225-239) (1990)
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[Publications] 水川 公直.他: "〔脳と運動のレセプタ-〕 黒質細胞移植による運動機能の修復とド-パミン産生およびレセプタ-の変化" 平凡社, 242.(211-224) (1990)