1990 Fiscal Year Annual Research Report
視床下部ニュ-ロン活動と細胞外液中グルコ-ス濃度の継時的変化ーIn vivo voltammetry法による研究ー
Project/Area Number |
02670058
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
中里 泰三 順天堂大学, 医学部, 助手 (80155697)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 明胤 東京工業大学, 総合理工学部, 助手 (20016413)
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Keywords | In vivo voltammetry / グルコ-ス / 視床下部 / 細胞外ニュ-ロン活動 / ラット |
Research Abstract |
1.In vivoにおいてグルコ-ス濃度を測定するために、直径7μmφの炭素線維電極を用いてIn vivo voltammetryにて調べた。10^<-6>Mグルコ-ス溶液について調べたところ十分な感度が得られた。そしてグルコ-ス濃度を10^<-6>Mずつ増加させたとき直線的に感度が増加していった。また、タンパク質(アルブミン)をこのグルコ-ス溶液に加えてもグルコ-スに対する感度にはまったく影響がなかった。このシステムにおけるグルコ-ス濃度は最大10^<-7>Mまで測定可能であった。また、この測定電極をリン酸緩衝液に1週間つけておいても感度にはほぼ変化はなかった。 2.つぎにこのグルコ-ス電極をIn vivoに応用した。脳定位的にラット視床下部にこのグルコ-ス電極を挿入し、参照電極、修飾電極を硬膜上に固定した。手術後2日目よりグルコ-ス投与による実験を行なった。高濃度グルコ-スを腹腔内に投与したが、視床下部細胞外液中のグルコ-ス濃度はただちに上昇を認めた。 3.細胞外単一ニュ-ロン記録について、まず、現在使用しているポテンショスタットに神経細胞活動が記録できるアンプを組み込んで、ド-パミン,セロトニン放出を測定し、同時に細胞外単一ニュ-ロン記録ができるかを調べた。しかしながら、この装置では、単一ニュ-ロン記録とド-パミ濃度測定がたがいに影響をおよぼしあい、デ-タがばらついて使用できなかった。そこでこれらの装置を分離して使用することにし、現在作製中である。これらのこと、つまり単一ニュ-ロン記録と細胞外ド-パミン濃度測定が問題なく行なえるようになったら、グルコ-ス電極を用いて視床下部グルコ-ス濃度変化とニュ-ロン活動の関係について実験を行う予定である。
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