1990 Fiscal Year Annual Research Report
ド-パは神経伝達物質たりうるか?ーその競合的拮抗薬並びに高親和性結合部位の探究
Project/Area Number |
02670093
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
三須 良実 横浜市立大学, 医学部, 教授 (10025687)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五嶋 良郎 横浜市立大学, 医学部, 助手 (00153750)
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Keywords | Lード-パ / 神経活性物質 / Lード-パメチルエステル / Lースレオドプス / 視床下部 / ノルアドレナリン |
Research Abstract |
フット視床下部切片潅流標本において、Lード-パがドパミンへの酵素的変換を介さずに内在性ノルアドレナリン遊離を促進することを既に報告している。同系において、まずレ-ド-パアナログである,Lード-パ,Dード-パ,Lーフェニルアラニン,3ー0ー4 チルド-パ,ドパック,カルビド-パ,Lード-パフォスフェイト,Lースレオドプス及びLード-パメチルエステル単独作用を検討した。その結果,Lード-パ類似のノルアドレナリン遊離効果を示すものとして,Lースレオドプス,抑制効果を示すものとしてLード-パメチルエステルを見い出した。次に,Lード-パアナログ存在下にLード-パの作用を検討した。Lード-パメチルエステルは,Lード-パの用量遊離曲線を右方に平行移動した。シルドプロットにより、スロ-プファクタ-=1,pACC2DD値=8.9となり,Lード-パメチルエステルは,Lード-パの比較的強力な競合的拮抗薬であることが明らかとなった。Lード-パフォスフェイト,カルビド-バはLード-パの作用を阻害する傾向を示したが、Lード-パメチルエステルの場合に比し、明確な競合関係を見い出し得なかった。またLード-パの作用は、Lード-パメチルエステルに比し,Lード-パのより強力な取り込み阻害能を示すフェニルアラニン等によっては拮抗されなかった。 以上の結果を踏まえ、新たにAA3BBHーLード-パメチルエステルを合成し、Lード-パの薬理活性に関与し得るLート-パ受容部位の検索を試みた。ラット股膜標本において、AA3BBHーLード-パメチルエステルは一定の膜結合能を示したが、同結合の特性は、低親和性、高結合能、温度並びにナトリウムイオン依有性を示し、その結合部位が、Lード-パのノルアドレナリン遊離促進作用とは無関係な、Lード-パのキャリア蛋白であることが示唆された。
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[Publications] Y.Goshuima,S.Nakamura and Y.Misu: "LーDOPA methyl ester antagouzes competitioely LーDOPAーiuduced focilitation of noradkenaline release from rat bypotholamic slias" Japan.J.Pharmacol. 52. 174-177 (1990)
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[Publications] Y.Goshima,S.Nakamura and Y.Misu: "LーDOPA methyl ester is a potent competitioely and agoyist the LーDOPAーinduced faciltabion of tu cooked release of endogenoos uorepintphrine from rat hypothal twic sliccs" J.Pharmacol.Exp.Ther. (1991)