1990 Fiscal Year Annual Research Report
ポリアミンによるポリアミン合成系酵素メッセンジャ-RNAの翻訳調節機序
Project/Area Number |
02670116
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
亀地 隆明 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (00110916)
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Keywords | ポリアミン / オルニチン脱炭酸酵素 / Sーアデノシルメチオニン脱炭酸酵素 / 翻訳調節 / カリウムイオン |
Research Abstract |
ポリアミン合成系酵素であるオルニチン脱炭酸酵素(ODC)とSーアデノシルメチオニン脱炭酸酵素(SAMDC)の合成はポリアミンにより精緻な調節を受けることを私共は以前明らかにしてきた。本研究ではポリアミンによるポリアミン合成系酵素のメッセンジャ-RNA(mRNA)の翻訳調節機序を明らかにするために以下の実験を行なった。 マウスODCーmRNAは461個のアミノ酸をコ-ドする領域(ORF)以外に5'ー非翻訳領域(5'ーUTR)は約300ヌクレオチドを含み,この領域がポリアミンによる翻訳調節を受けるために重要な役割を担うものと推定されてきた。そこでそれぞれ長さの異なる5'ーUTRをもつODCーmRNAを人工合成し,無細胞蛋白合成系にて合成mRNAを翻訳させ,ポリアミンによる翻訳調節について検討した。その結果,ODCーmRNAの開始コドンより上流へ約100ヌクレオチド付近(ヌクレオチド70個と170個の間)にポリアミンによる翻訳調節を受ける部位が存在することを明らかにした。現在この翻訳調節部位に作用するとされているポリアミン依存性調節蛋白を検索するとともに,ODCーmRNAの5'ーUTR内及びSAMDCーmRNAの3'ーUTR内に存在するsmall ORFの翻訳調節におけるその役割について検討している。 またODCーmRNAの翻訳は細胞内カリウムイオンの放出により促進されることを私共は最近明らかにし,ポリアミンによるポリアミン合成系酵素mRNAの翻訳調節におけるカリウムイオンの役割についても現在検討している。
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[Publications] Kiyoshi Ito et al.: "Influence of the 5'ーUntranslated Region of Ornithine Decarboxylase mRNA and Spermidine on Ornithine Decarboxy Synthesis" The Journal of Biological Chemistry. 265. 13036-13041 (1990)
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[Publications] Takaaki Kameji et al.: "Multiple Regulations of Ornithine Decarboxylase in the EnzymeーOverproducing Cells" Biochemical Journal.
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[Publications] Youichi Tohyama et al.: "Mechanisms for Dramatic Fluctuations of ODC Activity upon Tonicity Changes in Primary Cultured Rat Hepatocytes" European Journal of Biochemistry.