1990 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子導入によるヒトおよびサルの細胞におけるアスコルビン酸の合成
Project/Area Number |
02670129
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Research Institution | Institute of Applied Biochemistry |
Principal Investigator |
錦見 盛光 (財)応用生化学研究所, 副所長兼部長 (20022816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河合 敏秀 (財)応用生化学研究所, 研究員 (50224720)
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Keywords | ビタミンC / トランスフェクション / 遺伝子治療 / グロノラクトン酸化酵素 / HeLa細胞 / COSー1細胞 / ミニ遺伝子 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
ヒトやサルはビタミンCを生合成することができないため、このビタミンを食物より摂取せねばならない。その原因がビタミンC合成経路で働くグロノラクトン酸化酵素(GLO)の欠損にあることが分っているので、これらの動物の細胞へGLOのミニ遺伝子を導入しGLOの発現を試みた。ラット肝臓GLOのcDNAを発現ベクタ-pSVLの後期プロモ-タ-と後期ポリA付加部位の間へ挿入した構築体を作製した。これをアフリカミドリザルの腎臓由来のCOSー1細胞へリン酸カルシウム共沈殿法で導入し、抗ラットGLOウサギ抗血清を用い免疫組織化学的方法で細胞を染色したところ、5ー10%の細胞でGLOタンパク質が発現されていることが分った。発現されたGLOタンパク質が酵素活性を持つことを高速液体クロマトグラフィ-用いるGLO活性測定法により確認した。さらに、COSー1細胞で発現されたGLOがラット肝臓のGLOと同じ分子量を有することをウエスタンブロット法で明らかにするとともに、ミクロソ-ム画分に局在することを細胞分画法で調べた。また、恒常的にラットGLOをヒト由来のHeLa細胞で発現させるため、マウスMoloney白血病ウイルスのLTRとバクテリアのネオマイシン耐性遺伝子をpBR322へ組み込んだベクタ-(N2)のXhoIサイトへ、SV40の前期プロ-モ-タ-の下流へラットGLOのcDNAをつないで連結した。得られた構築体をHeLa細胞にリン酸カルシウム共沈殿法によりトランスフェクトしG418に耐性を示す細胞を得た。その細胞がGLOを発現することを免疫組織学化的に染色して確認した。現在、GLO活性を発現するようなクロ-ンを得る試みを行っている。
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