1990 Fiscal Year Annual Research Report
定量的radioimmunohistochemistry法による組織中含量の検討
Project/Area Number |
02670156
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
重松 和人 長崎大学, 医学部, 講師 (20154205)
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Keywords | radioimmunochemistry / オ-トラジオグラフィ-法 |
Research Abstract |
Carreaらの報告(J.Histochem.Cytochem.36:1379〜1386,1988)に基づいて、よりRIA法に近い定量性を有するradioimmunohistochemistry法を開発することを目的として研究を行なった。1)Carreaらの方法の追試実験:ラット脳を還流固定後、クライオスタットで10μmの厚さに薄切した切片を用いた。正常血清でブロックした後、一次抗体および二次抗体として ^<125>Iーprotein Aをincubation。incubationした切片を ^3HーUltratilmに感光させてオ-トラジオグラムを得、解析した。(結果)結合は、一次抗体濃度依存性にOD値は変化し、抗体の力価にもよるが、市販の抗体では、約2000倍希釈が適当と考えられた。しかし、同時に非特異的結合も抗体濃度依存性に変化し、しかも、polyclonal抗体の場合、非常に高い非特異的結合を有していた。2)非特異的結合を抑える試み:(1)incubation温度の検討を行ない、4℃,室温,37℃では、4℃で、他の二つよりも非特異的結合は少なかった。(2)acetylationを抗体とincubationする前に行なっても、非特異的結合を有意に抑えることは出来なかった。3)抗体の選択:ウェスタンブロッテングにて抗体をチェックした。市販品でpolyclonal抗体であるendothelin,substance P,IGFーIなどをチェックしたが、いづれも複数のbandが検出され、これが、非特異的結合を生じさせるものと思われ、かなり純化された抗体でないと、この方法には使用出来ないと考えられた。現在、チェックしているものでone bandのものは、monoclonal抗体であるprotein kinase C,small Gーproteinなどであり、今後の検討対象である。4)タン白量の検討:Millerらの報告(Brain Res.447:60〜66,1988)したものは、実際のタン白量と相関することを確認したが、Correaらの方法では、必ずしも相関性はなかった。
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