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1991 Fiscal Year Annual Research Report

住血吸虫ミラシジウムトリトンモデルを用いた蠕虫繊毛運動の制御機構

Research Project

Project/Area Number 02670170
Research InstitutionNagasaki University

Principal Investigator

青木 克己  長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (90039925)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 三井 義則  長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (50229738)
片岡 泰文  長崎大学, 医学部, 講師 (70136513)
Keywords住血吸虫 / ミラシジウム / 繊毛運動 / トリトンモデル
Research Abstract

本年度の計画は主として1)繊毛反応と遊泳反応の解析、2)繊毛打方向と位相の解析、3)繊毛運動の制御因子としてのCa^<++>結合蛋白質の同定を行うことであった。1)2)に関しては下記に示す結果を得たが、3)に関しては繊毛の単離精製を満足に行う方法を確立できず成果は上がってない。
1.繊毛反応と遊泳反応の解析
A)繊毛運動機序の解析を有機溶媒による繊毛反応の観察から行った。整理食塩水中では繊毛運動は停止する。メタノ-ル、クロロホルム等の添加により繊毛運動がはじまる。ホルムアミド、ジメチルホルムアミド等による繊毛波形変化はみられず、ミラシジウム繊毛とゾウリムシ繊毛とはその制御機構は異なることが暗示される。
B)高速ビデオに記録されたミラシジウムの運動から遊泳反応の中の方向転換、衝突回避機構を解析した。ミラシジウムが容器壁に到達した時の方向転換はランダムで、繊毛逆転はおこらない。方向転換は虫体体幹筋の収縮による。ミラシジウムはお互いに近づくと瞬時停止し決して衝突しない。何らかの衝突回避機構が存在する。
C)水中での虫卵孵化を高速ビデオで記録し繊毛反応と孵化の関係を観察した。孵化が起きる数分前に繊毛が激しく動き始めること、孵化直前には卵殼の横径が2.05±0.37μm(n=10)膨化することを明らかにした。この事実は卵殼内への水の移動が繊毛運動の活発化の因子であることを示している。
2.繊毛打方向と位相の解析
走査電顕で観察した。繊毛の大きさは長さ8.5±0.6μm(n=16)、直径0.25μmである。トリトン処理では繊毛はS状を呈し、その向きは一定しない。ATPを加え繊毛運動を開始させた虫体では多くの虫体(約80%)の繊毛は一定の方向(前方、後方、その中間位など)を向く。虫体の各部で位相のずれはない様である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] K.Matsumura,Y.Mitsui,K.Sato,M.Sakamoto and Y.Aoki: "Schistosoma mansoni:Possible involvement of protein kinase Cinlinoleic acidーinduced proteolytic enzyme release from cercariae" Experimental Parasitology. 72. 311-320 (1991)

URL: 

Published: 1993-03-16   Modified: 2016-04-21  

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