1990 Fiscal Year Annual Research Report
リポ多糖体O側鎖合成遺伝子産物の集合部位に関する研究
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02670179
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
加藤 延夫 名古屋大学, 医学部, 教授 (80022812)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 秀郎 名古屋大学, 医療技術短期大学部, 助手 (90144162)
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Keywords | リポ多糖体 / O抗原 / O多糖 / O多糖合成遺伝子 / rfb遺伝子 / E.coli |
Research Abstract |
(1)E.coli09多糖合成遺伝子(rfb)の単離とリクロ-ニングrfb遺伝子の単離はRP4::miniMuを用いて行った。このうちR'ー6プラスミドを用いた種々の欠夫プラスミドを作製し,遺伝子のおおよその位置の決定を行った。さらにこのプラスミドより制限酵素Bglllを用いてpACYC184にE.coli09多糖合成に必要な最少領域をリクロ-ニングした。(2)rfb遺伝子の制限酵素地図E.coli09多糖合成に必要な最小領域を有するプラスミド(pNKB26)についてその詳細な制限酵素地図を作成した。また種々の欠失を有するプラスミドを作製した。6塩基認識の制限酵素を用いて制限酵素地図を作成したが,プラスミド上の一部,およその5Kbpの領域に,制限酵素により切断される部位が集中して存在することが明らかとなった。(3)rfb遺伝子産物についてE.coli09rfb遺伝子がどの様な蛋白産物を合成するかをマキシセル法を用いて検討した。E.coli09多糖を合成する最小領域を有するプラスミドpNKB26は,少なくとも9種類の蛋白産物をコ-ドしていることが明らかとなった。その分子量は89K,74K,55K,50K,44K,36K,27K,24.5K,21Kダルトンであった。またpNKB26より分離した種々の欠失プラスミドを利用し,pHKB26プラスミド上での蛋白をコ-ドする位置を推定した。遺伝子産物の細胞内局在性を検討する手がかりとして,遺伝子産物を標識後,細胞を破砕し産物の膜画分への移行について調べた。すべての遺伝子産物は可溶性画分に存在した。(4)rfb遺伝子産物の菌体内局在 各蛋白質画分を精製して,免疫血清を作製し,菌体の超薄切片を用いて免疫全標識法により,各rfb遺伝子産物の局在を明らかにする研究が現在進行中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Sugiyama,T.,Kido,N.,Komatsu,T.,Ohta,M.,Kato,N.,: "Expression of the cloned Escherichia coli 09 rfb gene in various mutant strains of Salmonella typhimurium" Journal of Bacteriology. 173. 55-58 (1991)
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[Publications] Kido,N.,Sugiyama,T.,Komatsu,T.,Sekizaki,T.,Tong,Z.,Ohta,M.,Kato,N.,: "Analysis of Escherichia coli 09 rfb gene cluster" Journal of Bacteriology.
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[Publications] Saeki,A.,Kido,N.,Sugiyama,T.,Yoshida,T.,Kanbe,T.,Iwashita,T.,Ohta,M.,Kato,N.,: "Functional identification of the genes of Escherichia coli 09 rfb gene cluster" Journal of Bacteriology.