1991 Fiscal Year Annual Research Report
ヘッドホンステレオによる難聴発生についての基礎調査研究
Project/Area Number |
02670215
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
鈴木 庄亮 群馬大学, 医学部, 教授 (40010011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川田 智之 群馬大学, 医学部, 助手
小川 正行 群馬大学, 教養部, 講師 (80008565)
青木 繁伸 群馬大学, 医学部, 助教授 (90134527)
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Keywords | 聴力レベル / ヘッドホンステレオ / 騒音性難聴 |
Research Abstract |
平成2年度は、ヘッドホン使用による青年集団の騒音性難聴の有症率と平均聴力レベルの低下度を明らかにする前段階として、群馬県内の3高校でヘッドホンステレオの使用頻度、使用年数、定性的聴取時音量をアンケ-ト調査した。その結果、ヘッドホン使用音量別の他覚的聴力には有意差を認め、比較的大きな音量で聞く生徒に耳が遠いと言われやすい傾向があったが、聴力検査は実施できなかった。 平成3年度は2つの集団(大学生計122人)でヘッドホン使用状況調査と聴力測定を行った。一つの集団については聴力検査室が使用できなかったので、2群別々に解析した。被験者は遮音カップを装着し、オ-ジオメ-タ(AAー68N,RION Co.LTD)を用いて周波数1および4KHzの気導聴力を測定した。 その結果、Q「最近耳鳴りがしますか」では、言われない群に較べて言われる群の左耳1KHz聴力レベルの有意の低下を認めた。また、ヘッドホンステレオの使用場所では、室内使用者の右耳1KHz聴力レベルの有意の低下を認めた。しかしヘッドホン使用量と聴力レベルとの間に有意の量ー影響関係は見られなかった。対象者に比較的ヘッドホン使用頻度の低い者が多かったので、両者の関連性として部分相関をみたとも考えられ、今後はより曝露の大きな集団で聴力測定を継続し例数を増やす必要があると思われた。
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[Publications] 川田 智之,鈴木 庄亮,青木 繁伸,小川 正行: "群馬県における高校生ヘッドホン使用状況." 民族衛生. 56. 220-221 (1990)
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[Publications] 川田 智之,鈴木 庄亮,青木 繁伸,小川 正行: "ヘッドホンステレオによる難聴発生についての研究." 日本公衆衛生雑誌. 38. 963 (1991)