1992 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の健康及び生命予後に関連する生活実態要因の地域別特性に関する研究
Project/Area Number |
02670241
|
Research Institution | Kochi Medical School |
Principal Investigator |
大原 啓志 高知医科大学, 医学部, 教授 (00033209)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 誠史 高知医科大学, 医学部, 助手 (30240899)
|
Keywords | 高齢者 / 自覚的健康感 / 精神的健康 / 日常生活動作 / 生活の満足感 / 社会的ネットワーク / 農村地域 / 都市型地域 |
Research Abstract |
対象3地域のうち、残っていた高知県十和村における調査を完了し、そのデータの入力も完了した。同時に、今後の追跡調査のためのファイルの作成もほぼ修了した。データの解析は、これまでに、前年度までに調査が完了していた高知県高知市及び大月町について、生活様式、社会的活動、健康状態、日常生活動作能力、精神的健康度、生活の満足度などの比較検討、及び、生活の満足度と社会的活動との関係、精神的健康度の良好度と社会的活動あるいは保健習慣との関係などについて行っている。 本年度の研究経過及び成果の概要は、以下の通りである。 1.十和村については、65歳以上の高齢者全員922名を対象としてアンケート調査を実施し、874名(94.8%)の回答を得た。 2.大月町と高知市の比較では、農村部に、日常生活動作や生活関連動作能力が低下している者が高率であったが、一方で、親類・友人等との交流、近所づきあい、クラブ活動への参加などが高率で、一日をぼんやり過ごす者が少なかった。農村部に社会的なネットワークが多いことが生活動作能力などが低下した者の在宅での生活を可能にしている可能性がある。(第51回日本公衆衛生学会で報告) 3.高知市と大月町について、General Health Quetionaireのスコアによって「精神的健康」を把握して良好郡と不良群を分類し、自覚的健康状態及び社会的ネットワークとの関連を検討した。自覚的健康状態の不良なものに不良群が高率であり、健康状態を一致させた検討では、仕事や役割の喪失が前期高齢期からみられ、また、地域とのネットワークの乏しさが不良群に高率に認められた。(第51回日本公衆衛生学会で報告、第63回日本衛生学会で報告予定)
|