1990 Fiscal Year Annual Research Report
骨髄腫細胞増殖機構の解析ーパラクリン・オ-トクリンから因子非依存性増殖機構へ
Project/Area Number |
02670291
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
清水 史郎 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (50097432)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 律子 金沢医科大学, 医学部, 助手 (30200950)
橘 順子 金沢医科大学, 医学部, 助手 (70163475)
澤田 信 金沢医科大学, 医学部, 助手 (50170824)
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Keywords | 多発性骨髄腫 / インタ-ロイキン6 / パラクリン機構 / オ-トクリン機構 / 白血球接着分子 |
Research Abstract |
多発性骨髄腫細胞の増殖機構を解明する目的で、多発性骨髄腫細胞株の樹立方法を考案し、本法を用いて骨髄腫細胞株の樹立を継続し、更に樹立された細胞株を対象としてその増殖機構を解析した。 (1)マクロファ-ジをfeeder layerとした骨髄腫細胞の培養を継続し、現在まで10株の細胞株が樹立された。樹立株はIgGーκ型6株、IgAーκ型3株、IgAーλ型1株である。樹立の確率は骨髄由来細胞は70例中4例(5.9%)、髄外由来細胞9例中6例(66.7%)であった。髄外由来細胞株は全て自律的増殖を示し、髄外由来株はマクロファ-ジ又はILー6依存性増殖を示した。 (2)ILー6の産生能に関してはいずれの細胞株もILー6の産生がみられず、ILー6遺伝子にも再構成を認めなかった。抗ILー6抗体、抗ILー6リセプタ-抗体はILー6依存性細胞株の増殖を抑制したが、自律増殖株の増殖は抑制しなかった。 (3)白血球接着分子の発現に関しては、細胞株は総てICAM1、LFAー3を発現し、約半数の細胞株にLFA1α、LFA1βの発現がみられた。マクロファ-ジと骨髄腫細胞株の相互作用に関しては、マクロファ-ジは少数で骨髄腫細胞増殖促進性に、高濃度で増殖抑制性に作用した。マクロファ-ジの増殖促進作用は主としてILー6による作用であり、抗LFA1、抗ICAM1抗体はなんら作用を示さなかったが、抑制作用は抗LFA1抗体、抗ICAM1抗体で完全に解除された。 (4)NーRAS、HーRAS、KーRASの点突然変異については、9株につき検討がなされたが、4株(44.4%)に点突然変異が観察された。 以上の研究は更に樹立株を増やす試みを続けながら拡大展開中である。
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[Publications] 清小 史郎 他: "多発性骨髄腫" 検査と技術. 18. 10-15 (1990)
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[Publications] 菅井 進,清水 史郎 他: "シェ-グレン症候群におけるリンパ系悪性腫瘍の発生" 臨床免疫. 22. 248-259 (1990)
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[Publications] 吉岡 律子,清水 史郎 他: "ヒトILー6依存性細胞株を用いたILー6定量法" 臨床免疫. 22. S56-63 (1990)
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[Publications] 清水 史郎: "腫瘍細胞増殖とサイトカインーパラクリン・オ-トクリンから因子非依存性増殖機構へ" ImmunoーReview. 7. 3-8 (1990)
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[Publications] 清水 史郎 他: "Plasma cell dyscrasiaー多発性骨髄腫とパラクリン、オ-トクリン.因子非依存性増殖機構" 臨床免疫. 22. 1619-1628 (1990)
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[Publications] R.Yoshioka,S.Shimizu,et al.: "Oligoclonal gammopathy in a patient with immunoblastic lymphadenopathy(IBL)ーlike T Cell lymphoma" Acta Hematol.Jap.53. 55-61 (1990)