1992 Fiscal Year Annual Research Report
家兎胃粘膜防御機構に於ける細胞内情報伝達機構の役割
Project/Area Number |
02670295
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Research Institution | Tokyo University |
Principal Investigator |
太田 慎一 東京大学, 医学部(病), 助手 (30185269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺野 彰 東京大学, 医学部(病), 講師 (50155470)
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Keywords | 家兎胃粘液細胞 / 初代培養 / 粘液遊離 / 細胞内Ca^<2+> / cAMP / ATP / プロスタグランジン / 防御機構 |
Research Abstract |
プロスタグランジンと共に胃粘膜防御機構の重要な因子である粘液の遊離に、 る情報伝達機構の役割を検討した。粘液遊離はカルシウム・イオノフォアであるA23181によって有意に亢進した。外因性に与えたサイクリックAMP(cAMP)は影響を与えなかった。生理的アゴニストとして細胞内Ca^<2+>を動かす可能性のある物質をindo-1を用いてスクリーニングした。カルバコール・エンドセリン・バソプレシン・ブラジキニンなどを検討したがこれらは細胞内Ca^<2+>に影響を与えなかった。ATPに唯一Ca^<2+>の上昇作用が認められた。細胞内Ca^<2+>の上昇は初期の急峻な上昇その後の低いレベルの維持で構成されていた。初期相は細胞内Ca^<2+>のナレーターであるBAPTAによって消失し、後期相は細胞外Ca^<2+>を低下されることで消失した。ATPは粘液遊離を濃度依存性に亢進させた。細胞内Ca^<2+>及び粘液遊離に対するATP誘導体の効力を検討したところ、プリンP_2受容体のアゴニストのうちP_<2X>受容体のアゴニストが最も強い反応をひきおこした。従ってこれらの生理的反応におけるP_<2X>受容体の関与が示唆された。ATPはmitレベルの比較的高濃度でプロスタグランジン(PG)E_2の遊離を促進した。この作用は細胞外Ca^<2+>を低下させる事により消失し、Ca^<2+>の関与が示唆された。粘液遊離がPG合成阻害剤であるインドメサシンにより影響をうけないこと及び高濃度のATPにより産生亢進がおこることにより、ATPの作用における内因性PGの関与は否定的であった。cAMPを上昇させるフォルスコリンやアデノシンでは粘液遊離は影響を受けなかった。以上の事から粘液の遊離に関しては粘液細胞の初代培養の系ではCa^<2+>が重要であり生理的アゴニストとしてはATPの関与が示唆された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Shinichi Ota,et al: "A monolayer culture of gestric mcscous cells from adult rabbits" Gastro enterologia Japonica. 25. 1-7 (1990)
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[Publications] Shinichi Ota,et al: "Proteetive effect of tauroursodeoxy cholate against chenocleoxy cholate-induced damge" Digestive Diseases & Saiences. 36. 409-416 (1991)
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[Publications] Shinichi Ota,et al: "The effects of acid secretagogues on protective agents of gastric cells from adult rabbits in vitro" American Journal of Clinical Gatroenterology. 14(Suppll). S156-S161 (1992)
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[Publications] Shinichi Ota,et al: "Roles of Ca^<2+> and protein kinose C in the regulation of prostaglandn E_2 release by cultured robbit gastric clls" Dig,Dig, & Sci.