1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02670307
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
東 俊宏 岡山大学, 医学部・付属病院, 助手 (80173136)
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Keywords | 肝細胞癌 / メラノ-マ / 転移 / 転移促進分子 / IV型コラ-ゲン分解酵素 / Invasion chamber / ICG / GSTーα |
Research Abstract |
1 Invasion chamberを用いた培養肝細胞癌の転移と浸潤能 pore sige 13μmのケモタキスフィルタ-に再構築基底膜ゲル50μgを被覆し、上室に培養肝癌細胞(HuHー7,PLC/PRF/5)を播種してフィルタ-下面への癌細胞の通進能をIn vitroの転移能モデルとした。両培養肝癌細胞ともそれ自身ではフィルタ-の通過能力は認められなかった。一方、基底膜ゲル通過能が確認されているマウスメラノ-マ株B_<16>を上室に播種したところ、細胞は基底膜ゲルを溶解しながら浸潤する像が認められた。そこで、上室の肝細胞培養上清にB_<16>メラノ-マ培養上清を添和すると肝癌細胞に基底膜通過能力が発現され、細胞形態も突起様変化が生じることが確認された。 2転移促進分子の解析 B_<16>メラノ-マと肝癌細胞培養上清中のIV型コラ-ゲン分解酵素活性を検討すると,B_<16>とPLC/PRF/5の上清中に酵素活性が認められたが、その大部分はAPMA添加により活性化される不活性型のものであった。B_<16>メラノ-マ培養上清をSephacryl200でゲル濾過して分子量を検討したところ、この転移促進分子は分子量約37kDであった。このことより、この分子はAutocrine motility factor,IV型コラ-ゲン分解酵素やbasic FGFとは異なることが明らかになった。 3肝細胞癌の機能的診断 本研究をIn vivoに還元する為には、生検材料を生細胞のまゝ診断することが必要となる。そこで肝癌細胞がIndocyanine green(ICG)を取り込まない点に着目して、ICG静注後肝生検法を考案した。この方法によると、ICGの取込みがない組織は95%以上が肝癌で、ICG取り込みの消失は細胞内リガンディンであるGlutathione Sーtransferaseαの減少と有意な相関があることを明らかにした。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 岡本 毅,東 俊宏,他: "Invasion chamberを用いた培養肝細胞癌の転移と浸潤能に関する研究" 肝臓. 31. 113-114 (1990)
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[Publications] 東 俊宏,他: "Indocyanine greenを用いた超音波ガイド下生検による肝細胞癌の診断法" 肝臓. 31. 93-94 (1990)
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[Publications] A.Sato,T.Higashi: "Rat ltuer nodules induced by 2ーacetylamino fluorene lose an ability to take up Indocyanino green in the process of hepatocarciuogenesis" Acta Med Okayama. 46. (1992)
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[Publications] T.Higashi,et al.: "An availahilty of ultrasoundーguded liner biopsy after indocyanine green injection for diagnosis of small hepato cellular carcirama" Gastroenterol Jpn.