1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02670345
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Research Institution | JICHI MEDICAL SCHOOL, Department of Pulmonary Medicine |
Principal Investigator |
杉山 幸比古 自治医科大学, 医学部, 助教授 (70183415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅間 康夫 自治医科大学, 医学部, 講師 (20187636)
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Keywords | びまん性汎細気管支炎 / エリスロマイシン / 活性化リンパ球 / ロキシスロマイシン / シェ-グレン症候群 / HLA抗原 |
Research Abstract |
1.エリスロマイシンのびまん性汎細気管支炎(DPB)に対する作用機序の基礎的検討。 ラットの肺胞マクロファ-ジをin vitroで培養し、エリスロマイシンのロイコトリエンB_4産生能に及ぼす効果を検討した。エリスロマイシンと5時間培養することにより、ラット肺胞マクロファ-ジのLTB_4産生能は有意に減少することが認められた。この事はエリスロマイシンの免疫抑制性の働きの一端を示すとも考えられた。 2.EMのDPBに対する機序検討の一端として、EMと同じ14員環系マクロライド、ロキシスロマイシン(RXM)の効果の検討。 未治療のDPB患者4例に,RXMの常用量の1/2を長期投与し(6ヶ月)、自・他覚症状,XーP,CT,呼吸機能の著明な改善をみた。16員環系マクロライドのジョサマイシンはDPBには無効との報告があり、EMの作用は14員環系に共通のものである可能性も示唆される。 3.EMのDPBに対する作用機序解明の一端として、肺病変を伴う、シェ-グレン症候群の患者に対してEMの少量長期投与を行った。その結果、未梢血レベルでのT細胞活性化がEM長期投与により抑制されるとの結果を得た。この事実もEMの免疫抑制性の作用機序を示唆するものと考える。 4.DPB家族のHLA解析. DPB患者の家族9名(うち慢性副鼻腔炎3名有)のHLAの検討を行った。現在結果について詳細に解析中である。
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