好酸球顆粒蛋白のβーアドレナリン受容体に対する影響の検討

1990 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 02670346
• Research Institution: Dokkyo Medical University
• Principal Investigator: 本島 新司 獨協医科大学, 医学部, 講師 (90157842)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 九嶋 敦 獨協医科大学, 医学部, 助手 (60205078)
• Keywords: β受容体 / 好酸球 / eosinophil peroxidase / major basic protein

Research Abstract

モルモットより肺を摘出後細切し、Sucrose buffer中にてhomogenizeした。homogenateを2000xgにて遠心後、上澄をとり40000xgで遠心、pelletをTrisーMgCl_2 bufferにて洗浄後再浮遊させ膜分画とした。eosinophil peroxidase(EPO)はCarlsonらの方法にてhypereosinophilic syndromeの患者より分離したものを用いた。EPO活性はguiacol oxidationにて測定し、1分間に1μmolのelectron donarを利用する酵素量を1unitとした。肺膜分画にEPOを1u/ml,3u/mlectron donarを利用する酸素量をl unitとした。肺模分画にEPOをlu/ml,3u/m
l,10u/mlになるように加え、15分間incubateした。40000xgにて遠心しpelletを再浮遊させた後、10^<-4>Mのiodideと10^<-4>Mまたは10^<-6>MのH_2O_2を加え3時間incubateした。incubate後にβ受容体を(-)^<125>1ーcyanopindololを用いたbinding assayにて測定した。major basic protein(MBP)に関しては、肺膜分画とMBPを3時間incubate後β受容体密度を測定した。
EPOのみとのincubateはβ受容体密度に対し影響を与えなかった。10^<-6>MのH_2O_2も影響を与えなかったが、10^<-4>MのH^2O^2はcontrolに比ベβ受容体数を有意に減少させた(363±158 vs. 461±261 fmol/mg protein,mean±SD,n=6)。 10u/ml EPO±10^<-4>M H_2O_2は、10^<-4>M H_2O_2単独に比べ更に有意にβ受容体密度を減少させた(253±118 vs. 363±158fmol/mg protein,n=6)。 10u/ml EPO+10^<-6>M H_2O_2に比べ有意にβ受容体密度を減少させた(492±199 vs. 444±176 fmol/mg protein,n=6)。3u/ml EPO+10^<-4>M H_2O_2も10^<-4>M H_2O_2に比べ有意にβ受容体密度を減少させた(283±137 vs. 366±185 fmol/mg protein)。3u/ml EPO+10^<-6>M H_2O_2は有意な影響を与えなかった。 1u/ml EPOはH_2O_2と組み合わせても有意な影響を与えなかった。incubate時にiodideを除くとEPOのβ受容体密度に対する影響は消失した。bromideはiodideとほぼ同等の効果を示した。MBPは100μg/mlまでβ受容体密度に影響を与えなかった。