1990 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマ-型痴呆におけるsuperoxide dismutase 1活性の検討
Project/Area Number |
02670358
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
浦上 克哉 鳥取大学, 医学部・脳神経内科, 助手 (30213507)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 和郎 鳥取大学, 医学部・脳神経内科, 教授 (10031965)
|
Keywords | アルツハイマ-型痴呆 / Superoxide dismutase 1 / 赤血球 |
Research Abstract |
アルツハイマ-型痴呆(DAT)の分子生物学的研究により、老人斑の主要構成成分であるアミロイドβ蛋白前駆体蛋白は第21番染色体にcodeされていることが分り、ダウン症侯群(DS)との類似性が注目されている。Superoxide dismutase 1 (SOD)は、フリ-ラジカルの処理機構に関与し近年老化との関連で注目されている。SODも第21番染色体上に存在し、DSで異常を示すことが知られている。今年度我々は、DAT患者赤血球中のSOD活性を測定し、次いで臨床経過との関連を検討し、アルツハイマ-型老年痴呆(SDAT)の位置付けと早期診断への可能性を検討することを目的とした。 [対象と方法]DAT患者を対象とし、65歳未満で発症するアルツハイマ-病(AD)と65歳以上で発症するSDATに分ける。また、SDATを経過により、急速に悪化するA群、緩徐に悪化するB群、ほとんど不変のC群に分類した。患者より赤血球を採取し、Tsuchihashi法に従って処理し測定まで4℃で保存した。SOD活性測定は、亜硝酸法を一部改変したOyanaguiらの方法に従って行なった。 [結果]赤血球中のSOD活性は、DAT患者で正常対照群と比較して有意な変化を示さなかった。AD,SDATさらに、SDATのA,B,C群に分けて検討したが、いずれも有意な変化を示さなかった。赤血球中のSOD活性は、DATでは変化がなく、経過の異なる群でも差異のないことを確認した。 [今後の予定]次年度は、DAT患者の血清、髄液、皮膚繊維芽細胞中のSOD活性を測定し同様の検討を行なう予定である。
|
Research Products
(1 results)