1990 Fiscal Year Annual Research Report
末梢血造血幹細胞移植療法に関する基礎的および臨床的研究
Project/Area Number |
02670454
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
生田 孝一郎 横浜市立大学, 医学部, 助手 (80159590)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関口 晴之 横浜市立大学, 医学部, 医員
佐々木 秀樹 横浜市立大学, 医学部, 講師 (50106316)
松山 秀介 横浜市立大学, 医学部, 教授 (20045983)
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Keywords | PBSCT / acute leukemia / CFUーGM / GーCSF / Nearoblastoma |
Research Abstract |
今年度は急性白血病(acute leukemia)4例,神経節芽腫1例(3〜16才)で末梢血幹細胞(PBSC)採取および臨床応用を行った。幹細胞採取は化学療法終了後,骨髄回復の見られ始めた時期(14〜21)に開始した。移植は簡易型無菌装置を用いた一般個室で行った。前処置として,急性白血病の4例にはBusulfan 4mg/kg/day×4,VPー16 60mg/kg,ACNU 200mg/sqm/day×2(BVA),神経節芽腫の1例にはMelphalan 180mg/sqmを用いた。移植は凍結保存しておいた単核細胞を急速解凍し輸注した。症例により移植前あるいは後にGーCSFを使用した。得られた幹細胞数はそれぞれ,7回の化学療法・計13回の採取で2.2×10AA5BBCFUーGM/kg,3回の化学療法・計14回の採取で3.7×10AA5BBCFUーGM/kg,2回の化学療法・計2回の採取で9.8×10AA5BBCFUーGM/kg,3回の化学療法・計7回の採取では13.8×10AA5BBCFUーGM/kgであった。急性白血病の2例において真菌感染症等のため次の化学療法を開始することができず,治療終了後最大5週間まで幹細胞採取を続けたが,白血球数の十分回復した時期でも多数の幹細胞(1回の採取で5.5×10AA5BBCFUーGM/kg)が得られた。末梢血幹細胞移植(PBSCT)にはそれぞれ2.2×10AA5BB,3.5×10AA5BB,5.3×10AA5BB,8.8×10AA5BB,1.4×10AA5BBCFUーGM/kgを用いた。生着は全例に認められ,白血球数1000/mmAA3BBに至る期間は移植後8〜12日,好中球数500/mmAA3BBに至る期間は9〜13日,血小板輸注の最終日は9〜15日であった。5例中3例は無治療で再発なく生存中である(移植後309,253,11日)。1例は移植後20日頃より赤血球および血小板が減少し,64日目に間質性肺炎で死亡したが,剖検所見では再発は認めなかった。1例は163日目に骨髄再発した。
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