1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02670491
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Research Institution | Fukui Medical School |
Principal Investigator |
林 信成 福井医科大学, 医学部, 助教授 (20189658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木本 達哉 福井医科大学, 医学部, 助手 (70225077)
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Keywords | エタノール / 胆のう炎 / 胆のう廃絶術 / 界面活性剤 / 熱障害 / 胆石症 / 胆摘術 / インターベンショナルラジオロジー |
Research Abstract |
昨年度まで我々は、エタノールの胆のう粘膜に対する作用が局所的であり、完全な全体の機能廃絶へと進み難いことを明らかにしてきたが、本年度は、この欠点を明らかにすべく、いくつかの改良や変更を行うとともに臨床応用も行った。まず、動物実験においては、より確実なアルコールによる粘膜障害をおこさせるために、エタノールに加えて界面活生剤の効果を検討した。まず、界面活性剤単独の効果であるが、これは、エトキシスクレロールを用いた場合、胆のう粘膜における影響は肉眼的にも組織学的にもわずかであり、単独では効果はないと考えられた。次いで、アルコールとの併用について検討した。これはアルコールを十分に注入した後吸引し、次いでエトキシスクレロールを十分に注入して、更に吸引するという形で行った。胆のうに対する肉眼的な効果はアルコール単独のもとの大きな差はなかったが、組織学的に検索すること、単独群に比して、わずかに粘膜に対する破壊効果が増しているように思われた。またアルコール以外の薬剤の効果を検討するために、熱湯の局注も行った。従来と同様の手技で沸騰した熱湯を胆のう内に注入したところ、極めて強い胆のう粘膜の破壊がおこった。しかしながら、周囲の正常肝にも熱による障害がおこり、示適な温度や安全限界については、更に検討を要すると考えられた。尚、臨床例については、胆道悪性腫瘍の末期で、胆のう炎をおこし、根治手術の対象になりえないものに対し、胆のう炎の再発防止の目的で、4例に対し、十分な説明の上で胆のう廃絶術を行った。4例とも副作用はなく、現在まで胆のう炎の再発を認めず、良好な経過であるが、超音波検査上、完全な胆のうの瘢痕化はきたしておらず、やはり本法には現時点では限界があると思われた。
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Research Products
(1 results)