1990 Fiscal Year Annual Research Report
腫瘍の循環代謝からみた腫瘍の治療効果判定ならびに予後予測に関する研究ーポジトロンCTによる検討ー
Project/Area Number |
02670500
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
一矢 有一 九州大学, 医学部, 講師 (00117425)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福村 利光 九州大学, 医学部, 助手 (90199266)
大塚 誠 九州大学, 医学部, 助手 (60203840)
桑原 康雄 九州大学, 医学部, 助手 (30150436)
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Keywords | ^<18>Fーフルオロデオキシグルコ-ス / 腫瘍代謝 / 糖代謝 / ポジトロンCT |
Research Abstract |
1.研究目的 本研究は、主として放射線治療を行う悪性腫瘍患者において、ポシトロンCTを用いて治療前後における腫瘍の循環代射を測定し、それが治療効果の予測、治療効果の判定、ならびに予後の予測に役立つかどうかを検討し、引いてはポジトロンCTが至適治療法の選択へ果たす役割を検討することを目的とした。 2.本年度の研究経過 現時点までで、治療前の約60例の症例に対して、またそのうちの約半数例に対しては治療終了後にも、フッ素18標識フルオロデオキシグルコ-スによる糖代謝測定を行った。症患別では肺癌、原発性肝癌、悪性リンパ腫、縦隔腫瘍、食道癌等の症例であった。今までの検討では、少数例ながら治療前における糖代謝から治療効果を予測できる症例がある可能性があった。また、治療前後において測定した例では、治療後にみられる糖代謝の変化は必ずしも形態学的検査とは対応しないことがわかった。また、そのなかには糖代謝の方がより正確と思われる症例があり、本検査の有用性が示唆された。一方、酸素15標識水による血流測定、酸素15標識酸素による酸素代謝の測定、ならびに酸素15標識一酸化炭素による血液量測定についても少数例において行った。現時点まででは、血流測定に関しては、その有用性を示唆する結果は得られていない。 3.今後の予定 本研究は来年度までの予定であるが、来年度は新しい例を追加するとともに、時間経過の関係で現時点ではできていない治療終了後の経過例における検査を行う予定である。
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[Publications] Y.Ichiya: "Assessment of Fー18 FDGーPET in the management of cancer therapy." Journal of Nuclear Medicine. 31. 889 (1990)
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[Publications] 田原 隆、他: "肝腫瘍に対するdynamic ^<18>FDGーPET" 核医学. 27. 1050 (1990)