1990 Fiscal Year Annual Research Report
単クロン抗体による移植片樹状細胞除去の及ぼす生着延長効果
Project/Area Number |
02670537
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
秋山 暢夫 東京大学, 医科学研究所, 教授 (80012748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若林 とも 東京大学, 医科学研究所, 講師 (90092379)
別宮 好文 東京大学, 医科学研究所, 助手 (70199454)
三田 勲司 東京大学, 医科学研究所, 助手 (30190672)
長尾 桓 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (90143487)
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Keywords | 単クロン抗体 / 臓器移植 / 樹状細胞 / 生着延長 |
Research Abstract |
1.単クロン抗体によるグラフト潅流の効果 方法:体重250〜300gのACIラットをドナ-とし,通常の方法で肝を摘出した。クラスII抗原に対する単クロン抗体MAS043(seraーlab社製)100倍希釈2mlおよびモルモット血清で摘出した肝を潅流した後,レシピエントであるLEWラット(体重250〜300g)に同所性に移植した。 成績:単クロン抗体を用いてのグラフト潅流により,移植肝の生着延長はみられなかった。 2.単クロン抗体によりドナ-前処置の効果 方法:上記と同じラットの組み合せ(ACI→LEW)で,同所性全肝移植を行った。ドナ-より肝を摘出する前に,ドナ-にクラスII抗原に対する単クロン抗体MAS043(seraーlab社製)100倍希釈およびモルモット血清を静脈内投与し,その効果をみた。 成績:単クロン抗体によるドナ-前処置は,移植肝の生着を延長させなかった。 3.単クロン抗体を用いてのCDC(complement dependent cytotoxicity)テスト 方法:今回ドナ-として用いたACIラットの脾細胞を分離し,そのT細胞,B細胞を標的細胞とした。抗体としてはクラスI抗原に対する単クロン抗体MAS101,MAS280およびクラスII抗原に対する単クロン抗体MAS043を用いた(何れもseraーlab社製)。また補体としてはモルモット血清を使用した。 成績:MAS280を用いた系では陽性の結果を得たが,他は陰性であった。 4.まとめ 今回用いた単クロン抗体による移植肝の生着延長は困難である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 杉本 久之.秋山 暢夫 他: "肝移植再開にあたっての問題点" 日外会法. 91回. 1400-1402 (1990)
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[Publications] 冨川 伸二.秋山 暢夫: "抗免疫療法" 臨牀透析. 6:8月別冊. 88-93 (1990)
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[Publications] 秋山 暢夫: "臓器移植をめぐる諸問題" 刈谷医師会報. No.211. 29-32 (1990)
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[Publications] 秋山 暢夫: "臓器移植の現状と脳死の問題" 埼県医会法. 25. 35-38 (1990)
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[Publications] 冨川 伸夫.秋山 暢夫 他: "腎移植循感染症発症時における腎機能障害ーPoeudogejectionの検討ー" 移植. 25. 544-551 (1990)
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[Publications] 秋山 暢夫: "移植免疫" 透析会法. 23. 1335-1340 (1990)
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[Publications] 秋山 暢夫.長尾 桓: "Auunal Reviuw 腎臓1990" 中外医学社(分担執筆), 298 (1990)