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1991 Fiscal Year Annual Research Report

外傷時におけるエネルギ-基質としてのケトン体の研究

Research Project

Project/Area Number 02670544
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

吉岡 敏治  大阪大学, 医学部, 助教授 (60127313)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 溝端 康光  大阪大学, 医学部附属病院・特殊救急部, 医員
平出 敦  大阪大学, 医学部, 助手 (20199037)
Keywords熱傷 / 3ーヒドロキシ酪酸 / アセト酢酸 / 尿中3メチルヒスチジン
Research Abstract

重症外傷患者の治療成績は近年著しく向上し、従来救命できなかった患者も救命できるようになった。しかし、一方では、急性期に見られるエネルギ-代謝の不均衡と蛋白異化亢進のため、一時的な損傷部位の修復に成功したにもかかわらず、その後の感染症や多臓器不全で死亡することとなった。われわれはケトン体が組織浸透性の良好な、きわめて利用しやすいエネルギ-基質であることに注目し、外傷患者における経静脈的投与の効果を検討し、蛋白異化の亢進に抑制的に作用する結果を得た。本研究の目的は投与されたケトン体の効果をさらに総合的に評価し、栄養投与の困難なこの時期のエネルギ-基質としての意義をあきらかにすることにある。平成2年度の研究により、ケトン体が熱傷急性期という侵襲時にも、非侵襲時と同様に良好に燃焼することが明らかとなった。本年度は昨年と同様熱傷ラットモデルを用い、ケトン体の投与前後での血中ケトン体、グルコ-ス、アミノ酸、3メチルヒスチジン等の変化につき検討した。その結果、熱傷ラットにヒドロキシ酪酸を投与した場合、その酸化過程の代謝産物であるアセト酢酸の濃度が熱傷を作成しないラットに比較し、上昇しないことが明らかとなった。その生理学的意義にかんしては現在検討中である。さらにケトン体を投与したときの尿中3メチルヒスチジンは、同様の熱傷モデルにグルコ-スを投与した場合より明らかに少なく、骨格筋における筋蛋白の崩壊が軽度であることを示唆するものである。外傷急性期にケトン体をエネルギ-基質として投与したのは、我々が初めてでありこの結果も侵襲下でのケトン体の代謝を明らかにする貴重なデ-タ-と考えられる。本結果は第92回日本外科会総会において発表予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 片山 雅巳: "出血性ショックに伴う代謝性変化に及ぼすケトン体輸液の効果" 日本外傷研究会誌. 4. 217-220 (1990)

  • [Publications] A.Hiraide: "Effect of 3ーHydroxybutyrate on posttraumatic metabolism im man" SURGERY. 109. 176-181 (1991)

URL: 

Published: 1993-03-16   Modified: 2016-04-21  

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