1992 Fiscal Year Annual Research Report
肝再生に及ぼす血小板増殖因子と血小板内部環境に関する研究
Project/Area Number |
02670596
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
田中 孝也 関西医科大学, 医学部, 助教授 (70121952)
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Keywords | 肝再生 / 肝再生因子 / 血小板 / 血小板内部環境 |
Research Abstract |
肝再生には細胞間接触が大きな影響を与えているとされていることより、Wistar系雄性ラットを肝切除施行3日前より実験期間を通じて水分摂取量を通常の約1/5に低下せしめた後、1)Higgins-Andersonの方法にて70%の肝切除を施行した群。2)さらに、血小板数を減少せしめた群。3)さらに、血小板のエネルギーチャージを低下せしめた群。4)2)+3)群を作成し、肝重量再生率、蛋白合成率、細胞回転などについて検討した。[結果]肝重量再生率は肝切除時の残存肝および2日目までいずれの群でも有意差を認めなかったが、4日目以降になると2)+3)群は他群に比較して有意に再生率が低下していた。しかし、昨年に施行した水分制限を施行しなかった群との間には有意差を認めなかった。蛋白合成は4群とも24時間後に最も高値を示し、以後、低下し、4日目には前値に復する経過を示した。しかし、24時間後の2)+3)群では他群との間に有意差をもって蛋白合成の低下を示した。2、4日目の4群の蛋白合成には有意差を認めなかった。2)+3)群において2日目に有意差を認めたが、肝再生率と同様に水分制限を行なわなかった群との間には有意差を認めなかった。細胞回転の分析では2C以外に4Cを、さらにごく僅か8Cをも認めた。2Cでの細胞回転はG1期では1)群と2)群および3)群とに有意差を認めなかったが、4)群では他群に比しG1期の比率が有意に増加していた。S期にはいずれの群間にも有意差を認めなかった。G2+M期はG1期とは逆に4)群で低下していたが、有意差は認めなかった。4Cにおける細胞回転は2Cに比較するとS期、G2+M期が増加し、G1期が減少していた。しかし、細胞回転の動態は2Cと同様であり、4)群でのG1期の有意の増加、G2+M期間の有意の低下を認めた。しかし、水分制限を施行しなかった群との間には有意差を認めなかった。
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