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1990 Fiscal Year Annual Research Report

脳動脈瘤の発生、増大、破裂およびその防御機構

Research Project

Project/Area Number 02670626
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

橋本 信夫  京都大学, 医学部, 講師 (40135570)

Keywords脳動脈瘤 / 実験的動脈瘤 / レオロジ-
Research Abstract

ラット脳動脈瘤誘発動物モデルの脳血管分枝部を摘出し、定常流にラテックス粒子を浮遊させた液を同部に流して、粒子の動きを高速拡大シネにて撮影することにより脳動脈瘤発生に関する流体力学的検討を行った。脳動脈瘤は一側総頚動脈結紮、腎性高血圧症誘発、ベ-タアミノプロピオニトリル投与の三者を併用して誘発した。無処置(動脈瘤非発生)ラット脳血管分枝部では、内膜隆起が整流作用を有していると判断された。実験群(動脈瘤発生分枝部)では内膜隆起の遠位側に流れの停滞を認めた。また初期動脈瘤開口近位側では急速な減速を認め、大きな圧隔差のあることを示すと考えられた。小動脈瘤壁内では流れは遅く、また動脈瘤開口遠位端ではずり応力が最大であった。過去の実験が実際を正確には反映しないガラス管モデルを用いたり、動脈瘤発生との関係が解らない剖検標本を用いていたのに比べ、本実験は動脈瘤の発生する、あるいは発生しかかった脳血管分枝部を用いた点で大きな意義のあるものと考えられる。さらに、生体での実際の流れを観察するために、ラット脳底部動脈血管分枝部を手術的に露出する方法を確立した。動脈瘤誘発処置を行った上で、尾静脈より蛍光粒子を注入することにより、脳血管分枝部での、また脳動脈瘤の誘発された脳血管分枝部での流れの可視化に成功した。流れの速度は標出標本での実験に比べて約2倍であり、拍動流であることによると思われる流れの複雑化は認められるが、基本的に標出標本一定常流から得られたデ-タと基本的には同じと思われる。現在流線をトレ-スすることによって生体での流れと動脈瘤の発生を検討中である。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Hideyuki Nakatani: "Celebral blood flow patterns at major vessel bifurcations and aneurysms in rats" Journal of Neurosurgery. 74. 258-262 (1991)

  • [Publications] 中谷 英幸: "生体ラット脳底部血管分岐部の流れの可視化" 脳神経外科速報. 1. 31-34 (1991)

URL: 

Published: 1993-08-11   Modified: 2016-04-21  

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