1992 Fiscal Year Annual Research Report
インターフェロンによる人グリオーマに対するモノクローナル抗体結合増強効果の検討
Project/Area Number |
02670638
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
高橋 弘 日本医科大学, 医学部, 助教授 (30150741)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中沢 省三 日本医科大学, 医学部, 教授 (00060351)
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Keywords | モノクローナル抗体 / 移植ヒト悪性グリオーマ / インターフェロン / 抗腫瘍作用 |
Research Abstract |
平成4年度も、当初使用予定のマウス型モノクローナル抗体HG4とHE2に代わってヒト型モノクローナル抗体CLN-IgGを用いた実験を主に施行した。 本年度は、いわゆるミサイル療法として用いられるモノクローナル抗体のターゲット細胞への結合を増強させるために果たすインターフェロンの効果をみる研究の内で、昨年度はin vitroの研究をを行ったので、主にin vivoの実験を主体に行った。すなわち、ヒト型モノクローナル抗体CLN-IgGに化学療法剤としてAdriamycin誘導体のEpirubicin(Epi)を結合した形でのミサイル療法の実験をin vivoで施行した。ターゲット細胞として悪性グリオーマ細胞U-87MGを用い、この細胞のヌードマウス皮下移植モデルにおいて、それら細胞への結合性をbiodistributionで、そしてその腫瘍増殖抑制効果を腫瘍増殖曲線を作成することにより観察した。さらに、このEpi-CLN-IgGのin vivoにおけるターゲット細胞に対する結合性がインターフェロンを初めとするサイトカインによって増強されるかどうかを検討した。結果は、Epi-CLN-IgGがEpiあるいはCLN-IgGの単独投与に比較して明らかに有意な殺細胞性を示した。さらに、昨年度のin vivoにおける結果と同様にインターフェロンγがEpi-CLN-IgGの殺細胞性を増強させることが判明した。現在、さらにより臨床の状態に近い脳腫瘍の頭蓋内移植モデルを用いて、上記と同様の実験を継続中である。
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Research Products
(1 results)