1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02670844
|
Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
千葉 元丞 鶴見大学, 歯学部, 教授 (30064356)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 志津代 鶴見大学, 歯学部, 助手 (80191229)
|
Keywords | ラット切歯 / 萌出力 / 萌出率 / 組織圧 / 血圧 / 歯髄内液 / コロイド浸透圧 |
Research Abstract |
本年度は、血圧に影響を与えるアドレナリン作動性薬物(アドレナリン、ノルアドレナリン、イソプロテレノール)の投与による萌出力及び萌出率の変動を調べた。これらの薬物に対する尾動脈圧、萌出力及び萌出率の変動に関しては、コンピュータを用いてデータの採集及び解析を行った。 1.ラット下顎切歯断端にロードセルを接触させ、萌出を阻止するために要する力を測定し萌出力とした。アドレナリン作動性薬物(8.2×10^<-9>モル/kg)を足背静脈より投与し、尾動脈圧と萌出力の変動の間に関連性があるかどうかを調べた。アドレナリン及びノルアドレナリンの投与直後に一過性の尾動脈圧の上昇(最大上昇量はそれぞれ37±7、35±5mmHg)と、一過性の萌出力の増大(最大増加量はそれぞれ39±28、41±28mmHg)が認められた。この変化はほぼ同期的に生じた。また、アドレナリン及びイソプロテレノール投与により尾動脈圧の下降(最大下降量はそれぞれ11±7、18±5mmHg)が生じ、萌出力は大きく低下した(最大低下量はそれぞれ444±95、466±95mg)。この萌出力の低下とその回復過程は血圧変動と必ずしも同期的ではなかった。 2.アドレナリン作動性薬物(8.2×10^<-9>モル/kg)を足背静脈より投与し、尾動脈圧と萌出率の関連性を調べたところ、萌出力の場合と同様に、尾動脈圧の上昇時にはほぼ同期待に萌出率の増加が認められ、尾動脈圧の下降時には萌出率の低下が認められた。しかし、この萌出力の低下とその回復過程は血圧変動とも必ずし同期的ではなかった。 3.全身血圧、萌出力及び萌出率の変動は、量的あるいは時間的に必ずしも一致しなかったが、密接な関係のあることが示唆された。
|
Research Products
(1 results)