1991 Fiscal Year Annual Research Report
地域歯科保健活動における各種歯科健康診断の有用性に関する調査研究
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02670931
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
末高 武彦 日本歯科大学, 新潟歯学部, 教授 (40112966)
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Keywords | 幼児歯科健康診断 / 学校歯科健康診断 / 成人歯科健康診断 / 歯科健診受診率 / 歯科健診事後措置 |
Research Abstract |
市町村及び学校での歯科健康診断の実施状況について調査を行い、次の結果を得た。 1.妊婦及び成人に対する歯科健康診断(以下、健診と略す)の実施率は25%以下でいまだ低い。しかし、成人健診は今後実施を希望する市町村が多い。 2健診は、多くが集団健診方式で、指定日を定めて行っている。学校健診でも未受診者がみられる。 3.成人健診では、歯肉の状況、口腔軟組織の状況などについて,十分実施されていない。また、実施市町村においても診断方法・基準が一定せず、他の地域・集団との比較が困難である。 4.健診結果は個々の受診者には報告されているが、全体の状況については十分集計分析が行われておらず、事後の評価及び評価に基づく対策が不十分である。 5.学校歯科医は健診を行うだけでなく、歯科保健相談・指導など学校保健全般にもっとかかわる必要がある。 6.個々の健診が独立して実施され、個々の結果を連続的に把握することが難しい。また、口腔診査にとどまり、日常生活状況との関連が十分把握できない。 以上の結果から、今後は、日常生活と関連させ、歯肉等の診査も加え、受診率を高め、生涯を通じたコホ-ト観察ができる歯科健康診断の方法を検討していかなければならない。
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